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第3話
しばらくして上から降りてきた夜宵が隣に座ってご飯を食べ始める。
「はぁ、たく…すごい寝癖。」
困った子ねなんて言いながら美雪さんが僕の目の前に座った。
「それに比べて冬真くんはほんとしっかりしてるなぁ。」
「そんなことないと思うけど…。」
美雪さんの言葉に苦笑しながら返すとまたそうやってと言われる。
「謙遜しすぎるのもよくないわよ。」なんて言われて曖昧に笑って返していると
「冬真、お前喋ってていいのか?
時間なくなるぞ。」
と夜宵に注意された。
「…いくら僕でも間に合うし。」
「そうねぇ、最初の頃よりは食べるのも速くなったし量も増えたかなぁ。」
美雪さんの言葉にほらと少し得意げな顔をするも夜宵ははいはいと適当に返してくる。
この野郎と隣を睨むと美雪さんが嬉しそうに微笑んだ。
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