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第7話

数日後、また写真を撮るために夜宵には先に帰ってもらい教室で時間がすぎるのを待っていた。 教室にはまばらに人が残っていて、そんな人たちも少しずつ教室から出ていく。 それを横目に立ち上がって外を見る。 友達と楽しそうに話しながら帰る人たちはどこか寄り道でもするのだろうか。 自分には無縁なことで少し羨ましい。 そんなことを考えていると端末が鳴った。 夜宵だろうか。 忘れ物をしたから持って帰ってきてくれとかそんなところかななんて思いながら通話に出る。 「もしもし、夜宵?」 しかしそう訪ねても電話の向こうからは何も聞こえない。 「え…美雪さん?」 もしかしてと思って聞き直してもやっぱり何も聞こえない。 いよいよ不安と少しの恐怖が入り混じって「…誰?」と声を出すと、ふふと小さな笑い声が聞こえた。 いきなりのことに驚いて息が詰まる。 《全く、不用心なのは相変わらずだね…?》 笑い声だけじゃ判断しきれなかったけれど、相手が発した声で誰かがわかった。 「なんで、君がこの番号を知ってるの…? 湊。」 僕が世界一苦手な相手だ。

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