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第3話
あれからもう6月が来た。
僕達はいっそう仲良くなった。
野郎5人で教室では遊び、昼は2人でメシを食う。
そして帰りは幸治と茜ちゃんが一緒に帰り、僕は部活に行く。
僕はサッカー部に所属していた。
幸治は帰宅部で茜ちゃんも同じだった。
幸治は体育の授業の時、とても運動神経がいいので、僕は尋ねた事がある。
「何故部活しないの?」
君はこう言った。
「俺、塾があるから。親がうるさいからね。」
その目は笑っていたけど、寂しそうだった。
多分茜ちゃんもそんな幸治と一緒の大学に行きたくて、帰宅部なんだと思った。
段々昼休みに話す事が増えて来て、屋上でたくさんたくさん君と話をした。
時には走り回ってじゃれ合った。
逃げる君を追いかけて捕まえた時の手首の細さにドキッとした。
相変わらず、僕はパン。君は茜ちゃんの手作り弁当。
そして君は言う。
「そのパン、ホント好きだね!」
ケラケラ笑う君は、僕には眩し過ぎた。
幸せで、そして辛い毎日だった。
でも、君から離れるという選択肢は僕には無理だ。
そう、無理なんだ。
辛いけど、やっぱり幸せの方が勝っているんだ。
君が居ない人生なんて、もう送れない。
たとえ、僕の君にならなくても。誰かの恋人だとしても。
そして、その日が来たんだ。
予期せぬ出来事。君の人生を狂わせる出来事が…。
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