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第一章・4

「彼女と、結婚したい……」  いや、もう彼女と結婚するしかない!  俺のオタク趣味を、否定しない人間。  そんな人、もう二度と現れないに違いない。 「これは、運命なんだ!」  潮は、思いきって実由にプロポーズすることにした。  告白や交際をすっ飛ばしての、プロポーズである。  この時点で、俺の精神は異常をきたしていたのだ、とは後日自分で知ることとなる。 「婚約指輪は、月収の約3倍の値段、か」  貯金は、わずかだがある。  しかし到底足りない。  そこで、潮は決心した。 「思いきって、売るか」  彼はこうして、こつこつとコレクションしてきたお宝の数々を、フリマアプリで売ることを決意したのだった。

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