10 / 27

第二章・2

「明るくて心優しくて。気配り上手、っと」  設定を確認し、ムフフとうなずく潮だったが、最後の選択でとまどった。 「あなたとの人間関係を、設定してください。なお、これは任意で結構です」 「人間関係? 何があるんだ?」 「1・兄、2・弟、3、友達、4・恋人、5、その他ご要望があれば検討します。音声で構いません、どうぞ」 「え……?」  兄? 弟? 姉や妹じゃないの?  潮は、取説の表紙をもう一度確かめた。 「こッ、これは!」 『サイバーライン社製 2019年式 MX710HS タイプM』 「タイプM? これって、サイズじゃなくて、もしかして、性別のことかぁ!?」  女性型なら、おそらくタイプFなのだろう。 「そんな馬鹿な……」  せっかく可愛い女の子と、ラブラブ新生活を始めようと思ったのに……ッ!

ともだちにシェアしよう!