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第二章・5

「お兄ちゃん、そろそろお風呂に入ろうか」 「ん? ああ」  アニメも終わったことだし、さっぱりしてから寝るか。  そう、気軽に考えた。  だがしかし。 「お兄ちゃーん、湯加減どう?」 「ああ、ちょうどいいよ」  そこで、勢いよくガラスサッシが開いた。 「背中、流してあげるね♡」 「うわぁあ!」  見た目は絶対美少女の絵夢が、素裸でバスルームへ飛び込んできたのだ!  思わず潮は前を隠したが、絵夢のものにはしっかり目が行った。 (やっぱ、付いてる!)  もしかして、の気持ちはあったので、そこで淡い期待は見事に砕かれた。 「絵夢~、お前、やっぱり男だったんだな~」 「当たり前でしょ。今更、何言ってるの?」 「だよな~」  背中を流してもらいながら、潮はやりきれない気持ちを持て余していた。

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