13 / 27
第二章・5
「お兄ちゃん、そろそろお風呂に入ろうか」
「ん? ああ」
アニメも終わったことだし、さっぱりしてから寝るか。
そう、気軽に考えた。
だがしかし。
「お兄ちゃーん、湯加減どう?」
「ああ、ちょうどいいよ」
そこで、勢いよくガラスサッシが開いた。
「背中、流してあげるね♡」
「うわぁあ!」
見た目は絶対美少女の絵夢が、素裸でバスルームへ飛び込んできたのだ!
思わず潮は前を隠したが、絵夢のものにはしっかり目が行った。
(やっぱ、付いてる!)
もしかして、の気持ちはあったので、そこで淡い期待は見事に砕かれた。
「絵夢~、お前、やっぱり男だったんだな~」
「当たり前でしょ。今更、何言ってるの?」
「だよな~」
背中を流してもらいながら、潮はやりきれない気持ちを持て余していた。
ともだちにシェアしよう!