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第三章・5
「で、出る。出るッ!」
「あぁあ! お兄ちゃん! お兄ちゃぁあんッ!」
潮は、絵夢の内にたっぷりと精を放った。
「んぁあん! はぁ、あ!」
どくどくと注がれるたびに、細かく引き攣る絵夢の身体。
時折、ひくんと大きく跳ねた。
「え? あ……、絵夢?」
「えへへ。僕も、イッちゃった」
絵夢のペニスから、白い精が溢れている。
どきり、とした。
これは。
絵夢は、ホントにAIなのか?
セクソイドなのか?
人工物なのか?
生身の人間と錯覚するほど、絵夢の身体はよく出来ていた。
「お兄ちゃん、上手だね。僕、すっごく感じちゃった……」
ここで絵夢のことを不気味に思うか、愛しく思うかによって、人間は2種類に分けられるのだろう。
潮は、後者の方だった。
「絵夢、悦かったよ」
「嬉しい」
汗までかいている絵夢を、タオルできれいに拭き上げてやった。
「さ、今度こそホントに寝よう」
「うん。おやすみ、お兄ちゃん」
久々のセックスを終え、潮はスッキリとした心地で眠りに就いた。
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