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第三章・6
絵夢との生活は、楽しかった。
明るく、優しく、気配り上手。
潮の望むままの性格を持つ絵夢は、決して彼を苛立たせたり傷つけたりすることはなかった。
「でもそれって、性格設定デバイスが働いてるからにすぎないんだよな……」
こんな贅沢まで、呟くようになってしまった潮。
「設定を変える、ってできるのかな」
ある日、絵夢にそう訊いてみた。
「できるけど。お兄ちゃん、僕に不満なところがあるの?」
「あ、無い! 無いよ! ただ、そうなのかなぁ、って考えただけ!」
よかった、と微笑む絵夢が可愛い。
「僕、このまま壊れるまでお兄ちゃんと一緒にいたいな」
「何だよ、縁起でもない」
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