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第9話(R18)

「それじゃあ、まず、外山君にはできるだけゆっくりとシャツを脱いでもらおうかな?」 「ゆっくり?」 「そう……まるで酔い潰れていて、指が縺れるし、本当はシャツなんか脱がずにそのまま横になりたいのに、シャツのボタンを1つ1つはずして」  まるで、催眠術にでもかかったように外山は中田の言いなりになり、ソファに凭れると、グレーのシャツのボタンをゆっくりとした手つきではずしていく。 「アンダーは着てる?」 「ええ」 「そう。じゃあ、まだ脱がずに、その上から両方の乳首に触れて。できるだけ立たせるように」  外山は中田の指示に人差し指で小さな乳首に触れる。時には中指も使って、アンダーシャツごと乳首を挟み込み、シャツ生地の下で平ら同然だったそれは種のような硬さに張り詰めていく。 「んっ、ンっ」  次第に熱っぽい吐息を漏らす外山。  外山がその気になったとよりは中田の声質もいつもと同じか、いつも以上に色を含んでいる。ということもあるのだろう。  中田が外山をその気にさせ、外山は堪らないとばかりにシャツの生地を押し上げ、種のように硬く立ち上がった乳首を押し潰してしまいたくなる。 「さて、結構、良い硬さになったかな?」 「え、えぇ……」  外山は中田の問いに何とか返事を返すと、いつまで繰り返せば良いのかと問う。 「ずっと……って言いたいところだけど、そうだな。右と左を比べて、硬そうなのは右、それとも、左?」  中田が焦らすように聞くと、外山は焦らされたように答える。 「み、右っ」  どちらもかなりシャツを押し上げていて、擦れているのか、むず痒い。押し潰すのが叶わないのなら強く引っ掻いてしまいたかった。  だが、その場合は 「じゃあ、左は潰さないで、右だけ潰して?」  中田の声が外山の耳元でしたかと思うと、外山の指が右の乳首を押し潰す。 「ああアアっ」  外山は中田との電話の最中だということも忘れて、喘ぐ。ボロリと涙が伝い、「あっ……あっ……」と浅い息を繰り返す。 「ふふ、乳首は気持ち良かったかな?」 「そん、な、そんな、ことは……」  外山は何とか答えるが、中田にいくら否定したとしても、脳髄から背筋に感じた快楽を否定できないし、生理的とは言え、流した涙を否定することもできない。  しかも、外山の体内ではさらに強くて、深い刺激を求めて、きちんと履かれたパンツの生地は押し上げられていた。 「ふーん、そうなんだ。俺はもうイきそうなんだけどなぁ」  中田はこの期に及んで、素直ではない外山に焚きつけるように言うと、緑と青と白のチェックのトランクスから陰茎を取り出す。 「アアっ、なんて言うからもしかしたら、外山君とイけるかなって思ったんだけど」  電話の向こうから中田が立てるグチュグチュという水音に、もう何ヶ月も挿入のされていない外山の孔がひくひくと疼く。

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