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第18話 (魔×光)
冷たい塊が石を腹の奥へと押し上げながら奥の壁まで一気に入りそのままくぷっと当たり前のように壁を押し開き玉が入り込む。普通なら痛みを感じるだろう大きさのそらすら魔王の精に馴染んだ身体は痛みすら感じず感触だけがびりびりと頭を揺らす。
「ぁ、魔力……下さいぃっ」
精神回復の魔紋で正気のまま薄っすらと記憶にも残る顔がいくつも並ぶ城の中心で男の性器を身体の中に受け入れたまま強請るように腰を揺らす。
光の勇者などと呼ばれていた元の俺の姿からほど遠い娼婦のように欲望に溶けた顔も、男の性器に絡みつく白い尻のそこだけ赤く染まった穴すら大勢にみられているだろうことすらすでに気にならない。
「本当の姿でも届かない場所を犯され悦ぶコレを楽しめるのだからそれほど悪くはない取引なのだがな」
グリッと腰を揺らされると同時にぶわっと腹の中の玉を押し込むように大量の熱い熱が迸り、溢れた魔力を飲んだ玉が同時にぶるぶると震え始めた。
「ぁぎぃぁひぃぃぃっ」
不規則に動くいくつもの玉に腹の奥で暴れられる刺激にガクガクと震えながらぼたぼたと精液を垂れ流したまま崩れ落ちそうになった身体が男の腕に抱き込まれ、膨らんだ乳首を掴んだまま持ち上げられる。
「ぁひぁ、ぁひぃん。イッた。のにぃ。乳首でもイッちゃうぅ。ぁひぃぁ。ぁぅぁっ」
体重すらかかり不自然に伸ばされた乳首の痛みすら過敏になった身体にはただの刺激でしかなく、びくんびくんっと痙攣しながらだらだらと涎を滴らせてしまう。反射的に締め付けてしまう腹の中が男の性器を舐めるように絡みつき、振動する玉にまだ追い上げられる。
「ぁ、ぃぁんぁ、うっ……あひぃん」
「こうして可愛い姿で我を楽しませてくれるというのだ。面倒ごとなど些末なことだろう?」
「ぁ、ひぁ……ぁぅ」
くすぐるように首の魔紋の上を舌が滑り、じわりと流し込まれた魔力が身体に溢れ、さらに身体が過敏になっていく。
ジンジンッと痺れた中に入ったままの性器が、乳首で支えられた不安定な姿勢のまま緩く動き始めた。
「ぁ、続けては無理ぃ。気持ちよくて何も考えられなくなるからぁ」
「それで構わないだろう?」
「ぁ、いやぁ、見せてくれるんだろう? どこまでも平等な国を」
「そうだな。生きている人は全て眷属どもに捕えさせてすべて奴隷にするのだったな」
くすりと笑いながら言われた言葉があまりに予想外だったのか、にやにやと蔑むように笑っていたり、俺の身体を舐めるように眺めていた誰もが顔色を青く染める。
「そんな話は聞いてない」
「ふざけるなっ」
「奴隷など、我らは選ばれた者で……」
「騒がしい。我のツガイの可愛らしい声が聞こえないだろう」
いくつもの不協和音は男が軽く手を振ると同時にどこからともなく走り抜けた雷が床を抉る音と共にピタリと止まる。
「運が良ければ誰かのツガイとしてコレのように可愛がられるだろうから期待しているといい」
腰を揺らされる度に玉を押されぼこぼこと腹を膨らませ、歪に伸びた乳首に身体を吊られたままひぃひぃと甘い声を漏らす俺を姿を自分だけは安全な場所においていた者たちにとって運がいいと思えるはずがないということすら気づかない男は獣のような光を瞳に浮かべながら俺の首へと噛みついた。
「ぁ、ぁぁぁぁっ」」
「すべて消した方が楽だというのに我のツガイは甘く強欲だ。そんなところも愛らしい」
気づかないのではなく気づかないふりをしているだけらしい男は乱暴に俺の中を擦りながらくくっと低く笑う。
「ぁひぁぃぁ、ぅぁぁん」
止まらない快感に溺れたまま真っ青に色をなくしたままただ立ち尽くしたり、蹲ったりしている何人もの無駄に豪華な服を着た人々へと視線を向ける。
どれだけの人間が残るだろうか?。
ツガイになるかもしれないから最初は殺されず残されるだろうが、ツガイになれば俺や他に選ばれた者たちと同じように人ではない何かに抱かれ身体も心も変えられそのモノの奴隷にされ、選ばれなければ魔人や眷属の餌や玩具や道具として使い潰されるだけ。
ほら……
これでみな平等に……公平に……俺と、俺たち勇者と呼ばれた者たちと同じ奴隷になった。
くふっと耐えられない笑いが口から洩れてしまう。
「……いずれ、自分の選んだものに苦しむ顔が楽しみだ」
ぽつりと首筋に触れた唇から漏れた言葉は俺の耳に届くことはなく。
俺は終わらない快感と、ほの暗い満足感にだけ包まれていた。
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