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第9話
互いに出し合った。
そこで終われない位僕は興奮していて。
アイツのTシャツに手をかけていた。
コイツの身体・・・見たい、触りたい。
「あかん」
その手をソイツに掴んで止められる。
「俺の身体なんか見たらガッカリする。・・・嫌や。これ以上やったら、もうセックスになるやん。俺、好かれてへんのに・・・セックスなんかしたない。そんなんする位ならずっとオナニーでええ・・・」
アイツが必死で言う。
何それ。
何、その乙女なの。
僕は呆れた。
好きな人としかしないじゃなくて、好きになってくれないとセックスは嫌って。
ここまでさせといてそれはないやろ。
でも、可愛いと思った。
コイツ多分、下手すりゃ本当に一生セックス出来へんタイプや。
僕がセックスまでしてもうたらコイツ、一生僕だけになるかもしれへん。
僕だけしか知らん、僕だけの。
なんやろ、この気持ち。
どす黒いもんと甘いもんが混じる。
僕の中にこんなんあったんか。
「ちょっと触るだけや・・・最後まではせんから」
僕はかすれる声で言う。
最後までって、僕も何言ってんねん。
「僕も明日死ぬかもしれへんのや・・・少し身体触らしてくれてもええやろ・・・見せてや・・・」
僕はキスを繰り返しながら囁く。
「俺の身体なんか見ても・・・」
アイツがまた泣く。
たまらへん。
「触るで・・・」
嫌がるのを無理やりシャツをめくった。
真っ白やった。
女の子とはちがって、肉がなくて、真っ白で。
薄く浮き出た肋とか、ぺたんこの腹とか。
胸の乳首なんかピンクで。
僕は息を呑んだ。
「こんな身体なんか・・・嫌やろ」
見て黙り込んだ僕が引いたと思ってアイツが泣き始めた。
ああ、もう、一々可愛い。
「アホ、勃ったわ・・・お前エロい。・・・触るからな」
僕は優しく言って抱きしめた。
優しさはそこまでだった。
夢中になって、その身体を弄りたおした。
ピンクの乳首とかめちゃくちゃエロくて。
舐めるだけでは止まらなくて吸ったし噛んだし、腹もへそもなめた。
声をあげて悶え、アイツがそんな自分に怯えるのが可愛いくて、泣くまでいじめた。
「感じてんのか?ヤらしいなぁ・・どんだけ僕に触られたかってん」
そんなことまで言ったら、めちゃくちゃ泣いて。
必死で感じるのを我慢しようとしても、僕が乳首噛んだら声をあげてしまって、また泣いて。
それがたまらんかった。
触りまくった。
舐めまくった。
アイツの勃ってるモン咥えたいと思うほどだった。
ここ弄ったらコイツ・・・どうなるねんと思うとそうしたなった。
でもそこまでしたら、コイツもう死にそうに泣いてるから・・・今日は許してやることにした。
そんなんしてたら、直接触ってないのにアイツがイって、それでまたアイツが恥ずかしがって泣いて・・・。
泣いてるアイツに僕のをしごかせ、言葉で虐めてさらに泣かせて・・・楽しんだ。
めちゃくちゃ、良かった。
めちゃくちゃ可愛かった。
可愛かった。
イジメて泣かせるのがたまらなかった。
僕、こんなヤツやったんや・・・と自分にひいた。
こんなんあかん、コイツ・・・可愛すぎる。
何度も出した。
アイツにしごかさせた。
「・・・したいんやろ」と囁きながら。
アイツは泣きながら僕のを扱いた。
めちゃくちゃ上手かった。
何度もイかせた。
僕がしごいたり、反対に懇願するのにしごいてやらないで自分でも触らせんようにして、乳首とか弄ってイかせたりした。
「どんだけヤらしいねん」
囁いたらまた泣いた。
めちゃくちゃ泣かせた。
まだ泣いてる痩せた身体を今はそっと抱きしめていた。
胸の中で泣かせるのって・・・ええなぁ。
僕はしみじみ思った。
結構意地悪したから、今はとにかく優しく髪と背を撫でてやる。
可愛い。
この後ろ向きすぎるコイツが可愛い。
首筋に顔をうずめ、身体を密着させた。
暖かい。
「ありがとう・・・」
アイツが僕の胸を涙で濡らしながら言った。
「ん?」
僕は優しくソイツの頭の先にキスをした。
可愛い。
「俺、忘れへん。俺、人とこんな風に触れ合えるなんて一生ない思ってた・・・。ありがとう・・・しかも好きな子に触ってもらえた・・・もう満足や。お前は・・・もう忘れ・・・絶対誰にも言わんから・・・俺なんか触ったことは忘れたらええ・・・」
ネガティブだった。
このネガティブには腹が立った。
はらが立つだけじゃなく、なんかクる。
コイツ、ホンマに・・・。
分かってへん。
でも、明日死ぬかもしれないから何も言わなかった。
明日、明日。
まだ僕が生きていたら。
明日の夜はコイツむちゃくちゃにしようと思った。
こんなもんでは許してやらへん。
そして、わからせなあかん。
泣かせて泣かせて泣かせて。
解るまでやらなあかん。
「早よ、寝ーや・・・」
僕は今は優しく囁やいた。
頬や首筋に優しいキスを落とす。
絶対死なへん。
コイツにわからしたるまでは。
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