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籠の中の鳥~鳥籠 第1話
幼なじみはいつも優しい。
優しくなかったことなどいちどもない。
今こんなに酷いことを強要している時でさえ優しい。
「ゆっくり入れるから。大丈夫」
優しく頬を撫でられる。
口の端からは涎が流れでしまう。
精いっぱい口を開いて受け入れるけれど、それは怖いくらい大き過ぎて苦しい。
喉を突くギリギリ手前までで止めてくれるけれど、幼なじみは口の中に自分の性器を入れることは止めてはくれない。
「舌使って?いつも僕がしてあげてるみたいに」
優しくお願いされる。
言われるがままに舌を懸命に絡ませる。
「そう、上手。吸ったりもしてみてね。ゆっくり動かすからね」
頭を押さえつけられ、口蓋や喉の手前をその性器で擦られる。
苦しい。
苦しいはずなのに。
口蓋を擦られると、何故か腰が揺れ、自分のそこが勃ちあがってきてしまう。
擦られたところは舌や指で散々弄られ、甘く溶かされてきたところだ。
もう、何をされても気持ちよくなってしまっていた。
幼なじみは気持ち良いことしかしない。
絶対に。
苦しいはずのことさえ、気持ち良くさせてしまう。
それが怖い。
苦しい方が良かったとさえ思ってしまう。
「口の中気持ちいい?・・・慣れてきたね」
幼なじみはそっと首筋をなでる。
その指先にさえ感じてしまう。
優しく微笑まれる。
その笑顔は清潔で爽やかなものなのに、口の中を犯す動きはどこまでもいやらしく淫らだ。
強く、さらに苦しくされても、擦られる感覚のせいなのか、それともこの後の期待のせいなのか、教え込まれた身体は震え悶える。
「ホント、可愛い」
喉の奥まで犯しながら、彼をえづかせながら幼なじみはうっとりと囁く。
喉を締めるように巨大なそれは早く動かされる。
そんな酷い行為に彼は射精さえする。
教え込まれた。
毎晩毎晩、教え込まれた。
これを気持ち良いと思えるまで。
そして喉を塞ぐように注がれるその青臭いモノさえ、躊躇いなく飲めるように仕込まれた。
絞りとるように最後まで口でしごき飲むことさえ。
「最高。可愛い。大好き」
髪を撫でられ囁かれた。
それに泣く。
安心して。
「泣かないで・・・」
優しく囁かれ、抱きしめられ、涙を舐めとられる。
「口とか、乳首だけでイクのはまだ怖かったんだね、ごめんね」
優しい声が怖い。
幼なじみが怖い。
こんなに変わってしまった身体が怖い。
僅か数ヶ月で口を弄られるだけで性器が勃起し、射精するようにされた。
昨夜は乳首だけでイかされた。
幼なじみは貪欲にこの身体に快楽を教え込むことを止めようとしない。
優しく、でも容赦なくこの身体は快楽を教え込まれている。
ほんの数ヶ月前までは、人に触れたり触れられることさえしてこなかった身体は、今では自分でも恐ろしくなるほどに淫らになってしまった。
「泣かないで・・・可愛い・・・」
甘く囁かれる。
そして、宥めるように背中を撫でていた指が、尻を割開くように動き始めた。
「中でイく方が好きなんだよね?」
囁かれる声に、笑いが混じっているように思ったのは気のせいなのか。
「怖くないように今日はここでいっぱいイかせて上げる」
耳を齧られながら囁かれ、彼は身体をふるわせた。
違う。
違う、そんな、もうムリ。
怖い。
「ん?」
優しく微笑まれたらもう言えない。
嫌だと言えば・・・止めてくれると知ってるから言えない。
好きだからいえない。
「ううっ・・・」
彼はまた泣いた。
でも、ゆっくりと挿ってくる指を拒否することはなかった。
感じるところを擦られ、声を上げてしまう。
「今日は後ろでたくさんイってね」
幼なじみの声はどこまでも思いやり深く、優しく、怖かった。
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