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モンスター~ピュア 第9話

 青年がベッドに上がり、にじりよって来た。  オレは必死で後ずさる。  「大丈夫、あの子の大事な恋人だから、キスもしないし、肌を見せるようなこともしないよ。友達の好きな人にそんなことはしないよ、ボクだって」  そう言いながらしなやかな猫のように四つん這いになりながらオレに近づいてくる。  何にもしないって言うくせに、身体には触れないけど、上からのしかかるように身体を近づけられる  「何にもしないには近づきすぎでは・・・」  オレは目の前にある顔に言う。  綺麗な顔だ。  こんな綺麗な顔の人間いるんだ。  優しい顔立ちは、今、匂い立つような色気を放っている。  白い柔らかい肌、誘うような瞳、柔らかそうな唇。  「何にもしないなんて言ってない」  青年はペロリと舌で唇を舐めながら言った。      「キスしないし、君の身体を裸にして触れたりしないって言ったんだ」  青年の息を間近に感じる。  甘い。   甘い。  甘すぎる。  何この匂い、クラクラする。  青年は痺れるように甘い匂いがした。  香水とは違うその匂いは、その肌から匂い立っているのが解った。  肌も甘いのか、舌でなめて溶かしたい、そんな考えが頭を過る。  いやいや。  いやいや!!  オレはビクンと身体を震わせたからだ。  匂いとその表情だけで、呆気なく勃起してしまっていたオレのソコを青年が来ていたパジャマの上から撫でたからだ。  掴まれ、緩やかにそのしなやかな指が動いた。  「ああっ!!」  オレは声をあげてしまった。  なんで。  なんで。  服の上から触られただけでなんでこんなに!!  「服を脱がせたりしないって・・・」  オレは怯えた。  幼い少年だったアイツの恐怖がわかった。  怖い。  怖い。  何、エロすぎて怖い。  なんでアイツがエロいことがあんなに上手いのかもわかった。  この人がアイツのエロの師匠だ。  「脱がせたりしないよ。ちょっと服をずらして、チンポだけ使う。キスもしない、他のとこにも触らない。ここだけ、ここを僕のアナルに嵌めて気持ちよくなるだけ。ここ、アイツとだったら嵌めたりしないでしょ?ならいいよね、どうせ使わないとこだから問題無い」  綺麗な唇がチンポとかアナルとか・・・、いや、そんな問題じゃない。   何、その謎理論!!  確かにアイツに突っ込んだりしない。    でもその前に突っ込まれたりもしてない。  「・・・童貞でしょ。ボクがもらってあげる。ボク、童貞もらうの大好き」  微笑まれ、パジャマを脱がされ下着をずらされ、剥き出しにされた。  あっという間だ。  抵抗する間もない。  オレは青年を突き飛ばそうとした。  いや、オレ、あんたにめちゃくちゃ勃起してるけど、めちゃくちゃ反応してるけど、こういう形で童貞を失うのは・・・。  「ああっ!!」  オレは身悶えする。  青年の指がいやらしくそこで動いたからだ。  ・・・何、何なの?  指をどううごかせばああなるの?  「敏感だね。可愛い。大丈夫。寝てるだけでいい。恥ずかしがらなくてもいいよ。君の下の世話をしていたのボクだから、もう何回も見てるし触ってるからね」  淫らな指を動かしながら青年は言う。  青年がオレのを擦りながら自分のズボンを下ろしているのが見えた。    嘘、嘘でしょ。    「うっ・・・やめ、やめろ・・・ああっ・・・」  達しそうになる寸前ではぐらかせれる。  「ボクの中でいこうね・・・」  青年は優しい声で言った。    マジで。  マジで?  処女喪失に怯えていたが(バイブはノーカウント)、まさかその前に童貞喪失?  いや、いやこれはダメだろダメだって。  「ダメだ!!セックスはセックスは・・・愛がないと絶対ダメた!!!」  オレは泣き叫んだ。  ピタリと青年が止まった。  「え?なんで?」  青年は真顔で言った。  めちゃくちゃ素に戻っていた  「なんでって・・・」  オレの方が驚き、そして理解した。  青年やアイツにはセックスは好きな人と出来たら幸せ、と言うモノなのだ。  特に、性的愛玩物にされていた青年には。  「オ、オレにはそうなんだよ!!」  そう叫ぶしかなかった。  「そう・・・」  青年は残念そうに言って身体の上からのき、ずらしかけていた自分のジーンズをもとにもどした。  白いへそと骨盤を見ただけでまたオレのが震えてしまって、オレはもう死にたくなった。  もったいないとか思ってるし!!  「・・・そうなんだ」  残念そうに青年は言った。  オレも残念、残念って思ってしまってんだよ、何、あの指ヤバいてしょ?  指であれなら挿れたりしたらどうなんの!!  またオレのが反応して先から零れる。  アイツのせいで。  散々アイツに開発されたせいで、ちょっと思うだけでも身体が反応しちゃう。  「それ、処理してあげよっか?口か手ならいいでしょ」  青年が親切そうに言うから、必死で首を振る。  やめて。  やめて。  あんなのされたら、こわすぎる・・・。  「でもどうするの?辛いでしょ」  青年は指を伸ばそうとするから、自分の手で覆う。  「自分でするから!!自分でするから!!出ていってくれ!!」  叫ぶ。    めちゃくちゃ傷口に響くんですが。    「なんで?」  不思議そうに青年。  「なんなら服脱いでおかずになってあげるけど?」  あ、それいいな、と思った。  思ってしまった。  わかる?  もう、この位の美形だと男も女もないんだよ。  めちゃくちゃ綺麗なんだよ。  有り得ない位に。  「遠慮します!!」  オレは傷口の痛みに泣きなから叫んだ。  それでもオレのはビンビンで。    でも思い出したのはアイツに口でされた時のことで。  オレはつい、オレほつい。  青年の見てる前て・・・射精・・・。  そのタイミングで、  「先生!!先生!!」  ドアが思い切り叩きつけられるようにドアが開いて。    アイツが飛び込んできたわけで。  アイツと青年にオレは自分のを掴んで射精しているとこを見られてしまったわけで。     コレなんのプレイだよ。  

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