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俺の可愛い色

「あっ、あっ、あっ……」  茶虎(ちゃとら)は白目を剥いて小さな声で鳴いている。  朱に染めた頬。喘ぎすぎて締まらなくなった口はだらんと開いて涎を垂れ流している。顔は勿論、胸も腰もーー全身の至る所に自身が放った白濁でべっとりと濡れている。  ……少し度が過ぎてしまった。そう思いはしても、この欲望は抑えられそうにもない。  なにせ茶虎は俺が留主にしている間、ここの幹部達に押し倒されていたんだ。俺なしで生きられないように、この身体にはしっかりと覚えさせねぇといけねぇ。 「茶虎、お前を抱くのは俺だけだ。そうだろう?」 「あ、あっ、っひ、せんぞ、さ……ら、け……」  だらりと身体を褥に沈ませ、息も絶え絶えに茶虎は答える。 「そうだ。お前の可愛いここに挿入()れていいのも俺だけだ」  後孔に指を二本突っ込むと、たっぷりと注いでやった俺の欲望の液が溢れて滴り落ちる。  そのまま指を中で動かし、尚も茶虎を責め立てる。  水音と空気が入れ混じった音がなんとも言えず心地良いもんだ。 「ん、う。ああっ!」  茶虎は腰をひくつかせて鳴き続ける。  鳴けばいい。俺だけに抱かれて存分に鳴け。 「お前さんは本当に可愛いなあ」  俺は過去にこれほど誰かを欲したことがあっただろうか。  ――否、一度たりともなかった。  慕情を抱くのはこの茶虎だけだ。 「俺の可愛い茶虎」  この精に塗れた姿も可愛いもんだ。  細い身体に指を這わせれば、「あっ、あっ、あっ……」小さく鳴いて俺を惑わせる。  すっかり大きくなった胸の飾りも濡れている。  舌を這わせ、ひとつずつ吸い上げて拭い取ってやる。 「ああっ!」  すると華奢な腰がまた浮いた。  これでいったい何度目だろう。白濁はもう尽きている。だが、反り上がった可愛い肉棒はまだ流したり無いらしい。勢いよく潮をふいてやがる。  太腿も陰嚢も、しっかり拭い取ってやらねぇとな。  絶頂を味わっている茶虎に聞こえるようにジュルジュルとわざとらしく音を立ててやる。 「は、っひ、もっ、ひぃいいいんっ!」  どれ、これも全部綺麗にしてやろう。思いきり吸い上げて飲み干してやる。 「はひ、はひ、はひ……」  夜はまだ始まったばかりだ。どれ、もっと可愛がって鳴かせるとしよう。  喘ぎ続けるその唇を塞いでやる。  これはほぼ反射的なものだろう。茶虎は舌を伸ばして仙蔵を求める。 「ん、っふぅぅぅ……」  深い接吻を交わせば悩ましげな声を上げる。  そして今夜もまた、俺は茶虎の声に酔う。  ☆俺の可愛い色/完☆

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