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発情期。(後編)
「あ、ああ……」
どうしよう。どうしよう。
こんな、すごく。
気持ちイイ。
いつの間にか嗚咽は消えて、甘い声になる。
身体を仰け反らせて喘いでしまえばすぐに薄い唇に塞がれた。
「ん、っふ。んぅううう」
クチュ、クチュ。
深い口づけを受けながら、大きく、小さく。リズミカルに動かされるからたまらない。
「はひ、はひ……せんぞ、さ……」
いつも仙蔵さんを受け入れるそこに指が二本同時に入ってきた。
「昨晩抱いたばかりだからな、中はまだ柔らかい」
二本の指はクニクニ自由に動いてオレの孔を割り開く。
肉壁が擦られるたびにクプクプと空気が中に入る音がする。
「あ、あ……」
「悦いんだろう?」
「っひ、ああ……」
オレは唾液が流れるのに口を閉じることができなくて。
そのまま、喘ぐばかりだ。
ユサ、ユサ。
揺すられながら、後孔が指を咥えている。
も、ダメ。
もう限界。
「ああああ、も……」
イく。
そう思った直後、勢いよく射精して、すぐに果ててしまった。
「は、は、は……」
乱れた息のまま、ぐったりしていると、仙蔵さんはオレをうつ伏せにした。
そうかと思えば、ズズズって後ろからひと息に貫かれた。
オレを貫いたのは何かはもう知っている。
「や、おっき。深っ、あああああっ!」
さっき達したばかりで少しの刺激でも敏感になってる。
それなのに――。
太い楔に思いきり貫かれて、その勢いでまた果ててしまう。
なのに……。
「茶虎。まだだろう?」
今度は仰向けに寝かされた。
「やっ、ら……。」
仙蔵さんと目が合う。
そしたらさ、やっぱオレ、仙蔵さんがすごく好きなんだなって自覚する。
たった目が合っただけで、胸が高鳴る。
ドキドキするんだ。
仙蔵さんはやっぱ、格好いい。
「せん、ぞ。さ……」
まだ終わりたくない。
もっとずっとこうして抱かれていたい。
同意のシルシにコクンと頷けば、頭を撫でてくれる。
「よしよし、良い子だ」
にっこり微笑んでくれる。
たったそれだけで、またイきそうになる。
「ご褒美にうんと可愛がってやろう」
胸の突起が吸われた。
「あ、あ……」
後頭部に指を挿し入れれば、思いきり強く吸われてしまう。
「やら、乳首。おっきくなる……」
「だったらもっと吸ってやろう」
ちうううう。
薄い唇がオレの乳首を思いきり吸い上げる。
それがたまらなく気持ちイイ。
「っふ、ああああ……」
気が付けば、仙蔵さんの腰に足を絡みつけている。
「ああん! 乳首、きもちぃ……」
オレは乳首をもっと吸ってって強請る。
仙蔵さんの舌が動くたびにオレの乳首も同じように動く。
恥ずかしいのに、それがたまらなく気持ちがいい。
腰を左右に動かせば、仙蔵さんの肉棒が肉壁を擦る。
「ああ、あああんっ!!」
「好い声だ」
「オレ、また……あああっ!」
オレの発情期なのに、仙蔵さんの方がずっとずっとすごくて。
すっかりイきすぎたから、もう出す精液なんてない。あるのは果てしない利尿感だけ。
勃起したそこからダラダラ出続けているのは白濁なんかじゃない。
「おしっこ、とまららい、やああっ!」
もうなにがなんなのかわかんない。ただただ気持ち悦くて、おしっこが止まらない。
「良い子だ。どれ、中、たくさん撫でてやろうな」
「あひ、あひぃぃぃ……」
その日は三時間にもわたって抱かれ続けた。
☆発情期。/完☆
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