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第四章・6
「ただいま~。あぁ、楽しかったぁ!」
「やれやれ、疲れたな」
夕刻、マンションに戻った二人は、お茶を淹れて一休みした。
「さて、そろそろ俺は戻らないと」
「え、もうですか!?」
ジャケットを手に、征生は立ち上がった。
「明日の仕事の準備があるからな。俺だって、丸一日大翔さんにくっついてるわけじゃない」
「じゃあ、最後に……。キス、してください」
「そのつもりだ」
二人は、深く唇を合わせた。
互いのリップを食み、舌を絡ませ熱い口づけを交わした。
「あ、そんなとこ……」
布越しに、征生の手が楓のものをさすって来る。
「だ、ダメ、ですぅ。そんな、あぁ……」
立っておられず、楓はぺたんとソファに腰を落とした。
「楓」
「征生、さん」
たちまちのうちに、買ったばかりのデニムを下げられ、楓は仰向けに転がった。
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