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第11話

 研究室の扉が勢いよく開けられた。  「  さん持って来ました」  彼が言う。  茶色の大判封筒を差し出す。  慌て持って来たんだろう。  軽く汗をかき、息をきらしている。  一分一秒でも速くと思ったんだろう。  可愛い。  「ありがとうそこに置いてくれ」  俺はニッコリ笑って、入り口の本棚を指差す。  「・・・はい」  ショボンとしているのがわかりやすい。  かわいそうにな、俺が喜んでくれると思って急いで持ってきたんだな。  本当は君をさっさと追い出して、ソレを見たい位嬉しいんだけどな。  「ドアの鍵をしめてこっちに来るんだ」  俺は彼に告げる。  彼はその意味が分かって真っ赤になる。  そう、彼にはご褒美をあげなければ。  彼は扉に鍵をかける。  その指が震えているのは、これから起こることへの期待からだろ。  教授以外で鍵を持っているのは俺だけだ。  教授は一週間は帰らない。  だから鍵さえ閉まれば、  ここは密室になる。  おずおずと彼が俺に近づく。  「ズボンと下着をおろすんだ」  俺は命じる。  彼は泣きそうになる。  だけど彼が拒否はしないのを俺は知っている。  震える指で、俺の前でズボンと下着をおろす。   足首にズボンが引っかかったまま、丸出しになった下半身を僕は見てたのしむ。  僕の視線に彼は恥じらうのがいい。   彼のソコはすでに反応し始めていた。  期待されてるね。  俺は微笑む。  俺はさらに命令する。  「ここにひざまずいて、俺のズボンのチャックをおろして、咥えるんだ。出来るだろ」  彼はその酷い命令に、顔をこわばらせた。  僕は出来るだけ優しく見えるように笑う。  彼は屈辱的な命令ではなく、俺からのお願いなんだと脳内で書き換え始めさせてやる必要があるからだ。  それにもっと酷い命令は彼にはしてきたしね。  俺は存分にこのプレイを楽しんでいる。  彼は椅子に座るオレの膝の間に跪いた。   咥えるには実に良い位置だ。   「さぁ」  彼がこれからすること受けいれやすいように、俺は彼の髪を撫でてやる。  彼の瞳が揺れる。  まだ躊躇している。  可愛い顔だ。  好みではないけど、充分可愛い。  「咥えて」  耳元で優しくささやくだけで充分だった。  彼は震える指でチャックを下ろし、俺のそれを取り出し、頬張った。  いい子だ。  俺が教え込んだだけあって、彼は上手だった。  必死で舌を這わせ、唇も使い、出し入れしながら吸い上げるすがたのいやらしさも、合格ラインだった。  おかげで危うく持っていかれるところだった。   自分の好みを覚えさせているだけにこれはヤバい。  だけど、俺は彼が持ってきた資料が読みたかった。  時間がないのだ。   ここで彼の口の中に放ってる時間はない。  さっさとご褒美を与えてやらなきゃな。  髪をつかみ、彼の頭を股間から引き離す。  「ダメでした?」  彼の目が潤む。  俺が気に入らなかったと思ったのだろう。  「いや、気持ち良かったよ」  俺は正直に言う。  「いれさせろよ」   彼の耳元で囁く。  彼は恥ずかしそうに顔を背けた。  僕は立ち上がり、椅子をどけ、彼を机の前に立たす。  俺は新しい命令を彼に出す。  「机に手をついて、尻を突き出すんだ」  彼は言われるがまま、机に手をつき、腰をこちらに向けた。  「もっと尻を突き出すんだ。入れて欲しいんだろ」  僕は背後から、彼の股間のそれに手を触れながら言った。  立ち上がっていた。  ふぅ、  彼が吐息を漏らす。  ぐいっと突き出すような姿勢となるよう、彼の腰を引いてやる。  「グラビアアイドルみたいに、ケツを突き出すんだよ、こんな風に」  耳を優しく噛んでやりながらささやくと、必死で耐えているのか、唇を噛みしめ、机に彼は爪を立てた。  本当に、耳が弱い。   耳に舌も這わしてやると、身体を震わす。  「感じてるんだな、ヤらしいね」  オレは耳を甘噛みしながらささやく。  「咥えてるだけで、まだここに触ってもいないのに、もう立ち上がってるくらいだもんな」  彼はただ、ただイヤイヤするように首をふった。  前を少し扱いてやる。  ああ、  彼は声を出す。  わずかの感触に身体を震わせて。  セックスてのは、セッティングが大切だ。  焦らせた分だけ、快楽はます。  俺にフェラしていた間に募る期待の分もそこに加えられている。  今何しても彼は感じるだろう。  彼は俺の望むようにやらしく尻を突き出していた。  机に突っ伏し、尻を突き出すその様子は 、羞恥 に満ちた表情もあり、満足できるエロさだった。  前を撫でて、刺激してやるたびに揺れる尻もいい。  俺は彼が来るから用意していたソレを机の引き出しから取り出した。  ローションだ。  穴にたらす、まず、穴をほぐしてやらなければ。  ご褒美だしな。  指を一本いれて気付く。  穴が柔らかい。  入れた時に彼が吐息をつく。  お構いなしに、さらに指を増やして蹂躙してみた。  腰をふり彼の身体は応える。  彼はここが学校なことをわかっている良い子なので、必死で口を覆って声をころす。  彼の穴はやはりすでに柔らかった。  「準備してきたのか。ほぐれてる」  俺は意地悪そうに彼の顔をみながら質問してやる。  彼は真っ赤になる。  図星なようだ。  可愛い。  抱かれるために、俺の手間を省くため、ほぐしてから来たんだな。  ゆっくり相手してやりたいけれど。  上に乗せて、彼に存分に自分で動かさせてもいい。    彼相手にする命令プレイは嫌いじゃない。  仕込みがいがあるし。  身体の馴染みも良いし。  でも、今日はだめだ。  俺はあの資料がとにかく早くみたかったのだ。  まだ充分とは言えなかったが、穴はそれなりにほぐれていたし、まぁ、もういいか、と俺は思った。  俺は自分のそれにコンドームをつけてそこにあてがった。  もちろんコンドームも用意済みだ。  彼とすることは予定通りだ。  彼は吐息を漏らす。  彼は入ってくることに備えようと思ったのだろう。  押し込まれる感触に耐えようと。  だけど俺は、お構いなしに一気に奥までつっこんでやった。   彼が上げたのは悲鳴だったのだろう。  悲鳴を予想していた俺は彼の口を塞いでいた。  くぐもった声が漏れただけですんだ。  これでは快感などないだろう。  ちょっと、残酷な気分になる。  「ダメだろ、声だしたら。ここは学校だぞ。命令だ、声を出すな。出したらもう君とは会わない」  僕は声だけは優しく彼の耳元で命令する。  そんな、と言う顔をする彼に笑顔でこたえる。  耳が弱い彼のために耳を噛んでもやった。  はん   吐息をもらし彼は震える。  酷い言葉に優しい愛撫。   冷たさと優しさのバランスが必要だ。  そして、今度は彼のことなど気遣ってやらず、まだ充分二はほぐれていないその穴をただ酷くするために強引に突く。   まあ、ある程度ほぐれていたし、ローションもあるから切れたりはしないだろうし。  彼は自分の腕を噛み、苦痛にたえ、悲鳴を押し殺す。  僕は意地悪く笑う。  ここにきて、スピードを緩めてやる。  今度はゆっくり回してやる。  そろそろ、オレになじんできた穴に、今度は的確な快楽を送るために。  彼はさらに腕をかみしめる。  今度は快楽に耐えているのだ。  苦痛の後の快楽は、たまらないだろう。  俺は彼の一番好きな場所を俺のモノで何度もえぐってやる。  ビクンとビクンと震えたが、彼は声を出さない。  彼は自分の腕を噛む力をつよめる。  血がにじみ始めていた。  とことん声を出さないつもりだ。  俺が禁じたから。  まいったな、と思う。  ここまで、好かれるのは計算外だった。  可哀相になり、俺は緩い動きにして彼をなだめながら、その顔を腕から放してやる。  腕からは血が出てた。  俺はそれをなめとってやった。  優しく、優しく。    そして、彼の声が出ないよう、俺の手で口を覆ってやった。  学校だからね、声は困る。  「声出して良いぞ。でも、抑えろよ」  ささやく。  そして、腰を打ちつけ、良いところを突いてやる。  んん  彼さ俺の手の中にくぐもった声を出す。  俺は彼が可愛くなってしまった。  下しか脱がすことを許していないため、ボタン一つ外してない彼のシャツの裾から手をいれて、彼の乳首を弄ってやった。  んんん、  彼は首をふりながら俺の手の中に声をもらす。  彼は俺が躾たから、前を触らなくても、後ろだけでもイケるようになってる。  教育の成果だ。  そして、胸を弄ってやるだけでもイケる。  でも、こんな風に両方刺激してやれば、  俺は突き上げながら、乳首をつまんでやった。  ついでに甘く耳を噛んでやる。  彼は喉をそらして射精した。  「     」  ありがたいことに声は出なかった、声も出ない程に達したのだ。  両方刺激すれば彼はこんな風に狂う。  可哀相な彼。  俺なんかに捕まって。  可哀相に。  俺の同情は本物なのだ。  まだ身体を震わしている彼を眺めながら俺はその中に 射精した。  俺はコンドームを外して、精液が漏れないようくくり、ゴミ箱に入れる。  肩で息をし、へたりこんでいる彼に目をやる。  下半身丸出しで、足首にズボンをまとわりつかせたその姿は結構エロい。  机の上に彼の精液がぶちまけられている。  あらかじめ片付けていたので汚れたのは机だけですんだ。  俺はさっさと、ズボンのボタンをとめ、チャックをあげて、身支度を整えた。  戸棚から、彼が持ってきてくれた封筒を取り出す。  「  さん?」  彼がトロンとした目で俺の名を呼ぶが、悪い。  俺はもうコレがみたいのだ。  それでも俺は書類を脇に挟んで、彼をひきおこしてやった。   「良かったよ」  彼の耳を噛みながらささやく。  コレは嘘じゃない。  良かった。  彼の身体はいい。  彼は吐息を押し殺しながら真っ赤になった。  可愛い。  俺はポケットから鍵を取り出した。  研究室の鍵だ。  彼に渡す。  「ごめん、時間がないんだ。ここ、片付けて鍵かけておいてくれないか。最後に俺のレターボックスに鍵を入れてくれるかい」  精液の処理と戸締まりをたのむ。  「はい」  沈んだ声で彼が返事する。  もっと甘い言葉をかけてやるべきなんだろうけど。  それはしない。  俺は俺なりに彼には誠実だ。  俺は一度だって最低じゃないフリをしたことはないんだから。  彼を見つけた時にだって俺は囁いただけだ。  「快楽を教えてやるよ」と。  それ以外は約束してない。  そして、それは充分過ぎる位に教えたはずだからだ。          

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