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第24話
「オマエ本当にいい」
俺はゆっくり腰を動かす。
彼は声を殺しながら喘ぐ。
ああ、可愛い。
俺は電柱の影で、立ったまま背後から彼を犯していた。
俺は俺のコートの中に彼を隠すようにしていたから、よく見なければ俺達が何をしているのかわからない。
人が時折背後を通るのがスリリングでいい。
こんな風に彼を抱くのが好きだ。
「こんな通りで俺にヤラレちゃうなんて。オマエ最高」
ゆっくりゆっくり腰を回しながら、 彼の耳を舐める。
ふぅ
彼は微かに声をこぼす。
彼のコートで隠れているが、彼のズボンは膝下まで下げられ、滑らかな尻がむき出しになっている。
彼はほんの先程オレのコートの中でオレに言われるがまま自分でイった。
胸を自ら露わにし、片方の手で乳首をつまみ、なぶりながら、もう片方の手で穴を弄り、身をよじりながら、声を殺して彼はイった。
あれもエロくて良かった。
今も、必死で声を殺そうと耐える顔がよすぎて思わず腰をうちつけたくなる。
さすがの俺も、こんな通りでガンガン腰は振れない。
でも、こんなとこでしている背徳感がたまらなじゃないか。
「早くだしてくだ、さい。もう、終、わってくだ、さい、みつか、っちゃ、う」
彼は気丈にもそう言った。
切れ切れになりながら。
俺に貫かれながら 、懸命に耐えて前の壁に爪をたてる姿が、そそる。
「へぇ、もう終わってもいいんだ」
俺は強く一回突き上げた。
はん
こらえきれず、彼は声をあげた。
慌てて唇をかみしめる。
「楽しんでるのは、オマエも同じだろ」
俺は腰を回してやる。
いい
彼は思わず声を出してしまう。
「ゆっくり楽しもうぜ」
俺は彼の首筋を舐めながら言う。
腰をうちつけた。
彼は唇を噛み締めて 声をころす。
俺はその唇を指で開いてやる。
「ダメだ。傷になる」
優しく唇を撫でてやる。
緩くなだめるように彼の中で、腰をまわせば、彼は俺の指 にしゃぶりつく。
俺の指を舐めながら、俺の動きを少しでも逃さないように尻をふる姿がたまらない。
「エロい。可愛い」
彼の髪を撫でる。
その言葉で彼の中が締まる。
ヤバい。
俺はあせる。
絞られるところだった。
俺の余裕がなくなる
人に見られてもいいから、道路に押し倒してしまおうかと思いはじめてきた。
彼は本当に優秀だ。
「オマエ、いい。ホント」
俺は存分に楽しんでた。
通りで、ゆっくり、じっくり楽しむ彼の中はそれはそれで良かった。
はぁ
気持ちいい
はぁ
そうちいさくつぶやきながら、俺に合わせてゆっくり腰をふる彼はエロいし、可愛い。
「やっぱり可愛いな、オマエ」
耳を噛みながら言えば、また中が締まる。
深く入れて、奥でもゆっくりまわしてやる。
はぁぁ
それ、いい。
彼がちいさく声をこぼす。
吐息も深くなり、彼の腰がさらに奥へ俺をむかえいれようとうねる。
たまらない。
俺は上機嫌だった。
彼が振り向き俺を、みつめて言うまでは。
「キスして」
彼の言葉に一瞬腰が止まった。
潤んだ目、期待するように開けられた唇、それは本当に淫らで可愛いかった。
だけど、この事についてはもう決めていることだ。
彼に勘違いさせてはいけない。
「駄目だ。俺達は恋人じゃない」
俺は現実を教えるために、また強く突いた。
彼は必死で口を抑えて声を殺す。
「通りで、オマエにズボンを下ろさせて、こうやって突っ込んでいても」
また強く突く。
わからせるために手ひどく。
激しく突き入れる。
緩やかな快感に溺れていた彼には刺激が強すぎたのだろう。
彼は背中をそらし、 声を抑えようと口に手をあて、くぐもった声をあげ射精した。
「こうやって、町のど真ん中でオマエをいかせていても、俺達は恋人じゃない」
俺は優しく言って、彼の中に吐き出したした。
彼の目から涙が零れたのは、多分セックスだけのせいじゃない。
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