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第40話

 服を脱がせて、部屋の電気を消すまでは、オレの主導権だった。  あの人の胸にキスを落とす。  「抱いて、あの子みたいに」  そう暗闇で囁やく、  「あの子だと思えばいい」  耳元でもう一度差囁けば、あの人はオレに陥ちる。  そこからはあの人の独壇場だった。  オレをベッドに押し倒す。  あの人にはとのみち選択肢はないのだ。  あの人は優しく、もう乱れている俺の服を脱がせていく。  オレの協力無しで、この人は花嫁達を救えない。  あの人はオレの言うがまま。  オレはふと、不思議に思う。  何故 、この人は花嫁達を助けようとしているんだろう。  助けるのはあの子だけでこの人には十分な、はず、   オレの思考はズボンと下着を脱がされた瞬間、途切れた。  オレのモノが熱い何かに包まれる感触に驚いて。  あの人がオレのそこを咥えていた。  咥えさせられた事は散々あった、でも、そんな事はされたことがなくて、  オレは驚いて、あの人の頭を押しのけようとした。  「それは、嫌」    拒絶の言葉が、あの人にスイッチを入れた。     あの人はオレが思った以上にいやらしかった。  こんなにいやらしく舌が動くなんて知らなかった。  嫌、  慣れない刺激に思わず叫べば  腰を逃がさないようつかまれる。  こんなに、いやらしく、唇がオレのそこをしごきあげるなんて。  音を立てて、行われる口淫に、オレは耐えることができない。  「出ちゃう、ダメ」  でも、あの人は許してくれない。  拒絶の言葉はあの人を煽る。  オレはあの人の口の中で果てた 。  オレはオレは、とんでもないことをしてしまったのかも知れない。  オレはこの人がどれだけ、やらしくて、変態なのかはわかっていたつもりだった。  この人の、本気はもしかしたら、オレの想像以上だったのかもしれない。  暗闇の中であの人が笑った。  それは優しい声で。  「お前の全部を犯してやる」  舌が首筋を舐めた  乳首を指がなぞり 、尻の割れ目を割り、指が穴をなぞる。  「全部だ」  オレは震えた。  期待からか、恐怖からかわからなかった。  激しく、優しい夜が始まった。

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