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第50話

 白い着物を着せられ。  唇と目元に紅をさされ、  僕は御輿に載せられ、町の中を練り歩く。  全ての家の前に行った後、  僕はお堂へ運ばれる。  僕は一人お堂へ残されて、神が現れるのを待つ。  お堂は特別なものは何もない。  古い刀が一本かざってあるだけ。  刀と言っても、ボロボロの鉄を布でまいただけのものた。  日が暮れるまで、僕はここで待つ。  夜が来る。  神が来る。

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