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第56話

 触手は僕の奥深くを犯していた。  まだ、指しか入れられたことのない僕は恐怖に震える。  そんな奥はまだ知らない。  指二本ほどの太さに束ねられた触手は、蠢きながら奥へ奥へ入っていく。  奥でゆっくりと回すように触手が揺れた。  はぁっ  初めての感触に声が零れる。  何コレ。そこで揺らさないで。  ドクン、  奥で何かが爆ぜた。  触手が粘液を吐き出したのだ  熱さが快感になる。  嫌、嫌、やめて!!  奥に与えられた初めての感触に僕は身体をのけぞらせた。  僕は射精していた。  それを触手 が吸収していく。  舐めとるように。  それは、前への刺激の再開で、わずかな精液も逃さぬように、先端の穴を細い触手でほじられていく。  尿道に入ってくる。  ダメ、ダメ、ダメ  僕は許しを乞う。  中に吐き出された粘液によって、触手はさらに滑らかに僕の中で動きはじめた。   更に奥をこじ開けられた。  ひぃぃ   僕はそこをこじ開けられる感触に喉をそらし耐える。  こじ開けられた。  グポグポとそこを広げられた。  ああっ、そんなぁ・・・  イヤァ  その感触の鮮烈さに脳が焼けた。    射精してないのに絶頂感が止まらない  奥を刺激され、入り口付近をなぶられる  それは同時に行われた。  人間では与えることの出来ない刺激に、僕はまた身体をのけぞらせる。    ああ、こんなの嫌ぁ  奥、いやぁ   クボグボしないでぇっ   入口広げないでぇ  僕はわめいた。  与えられる感覚は、また、僕の知らなかった快感で、  そんな風に奥でまわされたら、僕はおかしくなってしまいそうで。  嫌だ、やめて、嫌  こんなの知らない。  僕は快感に泣き続けた。

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