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第64話

 僕は終わらない快楽の中で泣き叫び続けていた。   それは、快楽で。  ただただ快楽なだけで。  ただただ脳を、身体を焼くだけで。  僕を殺すために。  違う。  違う。  僕はそう思い続けていた。  僕の知る快楽は、  もっといやらしくて。  身体を通して、僕の心に触れたがった。  身体を溶かしてしまえば、僕の身体に触れられるかのように。    僕の羞恥を、僕の欲望を、僕の快楽を、  貪欲に貪りながら、僕に届こうと足掻くような、セックスだ。  こんなのじゃない  腰を振り立て、  射精しながら、  涎を流しながら、  僕は叫び続けた。  それは、快楽で、快感で、  このまま死ぬのだなと思いながら、  僕はコレが違うことだけを感じていた。       

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