67 / 75
奪還5
彼はエレベーターの中でも身体を擦り付けてきた。
男に抱きつき、男の脚に自分のモノをこすりつけていた。
小さく喘いでいる。
男は優しく背中を撫でるだけだ。
可愛い。
可愛い。
こんなに最初から欲しがっている彼は初めて見る。
「我慢してね」
意地悪く囁く。
頬を撫でたら、その指を咥えられた。
指を夢中でしゃぶってる。
ゾクゾクした。
「・・・たまんないな」
男は思わず呻いてしまった。
それでも、支えるようにして部屋まで歩きながら、何も与えてやらなかった。
キスも、軽い愛撫さえ。
彼は自分の前に彼の手を押し付けさえした。
腰を揺らしてそこに自分のモノを押し付ける、そんな彼を見てると、壊れる位の歓喜があった。
僕を欲しがってる。
歌いながら手を伸ばされた時、射精するかと思った。
ステージで誰がみてようが構わず押し倒そうかと思った。
彼はキスしたぐらいで怒るが、キスだけで済んだことを誉めて欲しいくらいだ。
玄関のドアを締めた瞬間、彼は男のベルトとズボンのボタンを外して、男の性器を取り出し咥えていた。
「・・・ベッドにいこうよ」
男は髪を撫でながら言う。
でも、男のそれは男の言葉ほど余裕がないことを
しめしていた。
彼は首を振り、唇と指で男のモノを扱く。
「・・・始まり位は優しくしたかったのに・・・知ってるでしょ、僕、酷くしちゃうよ」
男は食いしばるように言う。
彼は自ら、それを喉の奥に迎いいれていく。
喉が男のモノを締める
「・・・もう」
男はため息をついた。
「ごめんね」
男は優しく囁くと、彼の頭を押さえつけ、その喉を犯していく。
彼が苦しさに呻く、苦しくて身体がもがく、それを押さえつけて、その喉を味わう。
気持ちいい。
気持ちいい。
苦しむ彼の顔がたまらない。
「ごめん、ごめんね、好き。本当に好き」
押さえつけて、一番奥で射精した。
脳が溶けるほど気持ち良かった。
彼が溺れるような声で、呻いた。
口から自分のモノを出してやる。
むせながら、それでも彼はそれを飲み下した。
顔が歪んでいる。
「酷い味」
彼の言葉に男はクシャクシャになって笑った。
ベッドでズボンを脱がせたら、下着の中はぐちょぐちょで、男は驚いた。
「喉を犯されて、イったの?・・・そんなにイヤらしくなっちゃって」
男は頭がおかしくなりそうだった。
何それ、いやらしすぎる。
「あなたの・・・せいだ!」
彼は恥ずかし過ぎて、泣いて怒っていて・・・可愛すぎた。
「君がここまでやらしくなったの僕のせいとか言われたら、僕もう、ちょっと、頭おかしくなって来てるんだけど」
とにかく、服をぜんぶ脱がす。
見たい。
見たい。
僕のモノだ。
「噛んでいい?」
震える声で尋ねる。
「噛んで・・・。いっぱい噛んで」
彼がそう言いながら、Yシャツの隙間から、男の首筋に歯を立てた。
「いいよ」と言って貰えるとは思っていたけれども、これは予想外で、男はめまいがしてきた。
「・・・殺しちゃうかも」
男は呻いた。
「・・殺して」
彼は男の喉を舐めてきた。
多分何言ってるのかも、何してるかもよくわかってないのだ、欲情に壊れてる。
男は自分の服を脱ぎ捨てた。
我慢の限界は超えていた。
首筋を噛む、血が滲むまで。
彼が声を上げる。
ゆるく立ち上がり始めたから、苦痛以外のものを感じている。
僕の印。
僕だけの君。
彼が噛み返してきた。
血が滲むまで。
痛みが愛しい。
「オレのだ。オレだけのだ」
彼が叫ぶ。
「もう、絶対俺だけの、もう、誰にも触らせない!オレのだ」
彼が叫んで、めちゃくちゃにキスしてくる。
「オレ以外に触らせないで!オレ以外触らないで!」
彼は泣きながら言った。
男のモノを指でしごいてくる。
思わず呻く。
「ここもオレのだ」
そして、乳首に舌を這わせられる。
男は喘いだ。
そして、舌はゆっくりと、男の肌をつたいながら、男のモノを舐めはじめた。
そうしながら、彼の指は男の後ろの穴を撫でるようにうごいた。
「・・・ここだって、オレのだ」
男を見上げながら、男をモノを舐めながら、指はゆっくり男の中に入ってきた。
「ちょっと・・・」
さすがに男は焦った。
男は抱かれていたことがあるから、そこでの快楽を知らないわけではない。
でも彼にそうされるのは・・・。
「全部、オレのだ!」
彼は泣きながら言った。
男は溜め息をついた。
愛しかった。
嫉妬に狂う彼が愛しかった。
指は男の前立腺を擦りたててくる。
「はぁっ」
男は身体をしならせた。
ひさびさのそこでの快楽を、まさか彼に引き出されるとは思わなかった。
「全部・・・君の・・だ。もう、君以外・・は触らない」
男は喘ぎながら、彼に囁いた。
彼に穴を舐められ、指で後ろだけでいかされた。
「オレのだ・・・オレだけのだ・・・もう誰ともしないで・・・」
彼は泣いていた。
それだけ傷つけてしまったのだと男は思った。
傷つけてしまったことへの痛みと、そして、喜んではいけないと思ってるのに、その彼の嫉妬に歓喜した。
独占欲がうれしくて。
「君のだ、君だけのだ」
男の首にすがりつき、泣いてる彼にキスをした。
今度は男の番だった。
優しく首すじから、唇を落としていく。
彼の大好きな乳首も弄ってやった。
せがまれるままに、そこを吸い、噛み、舐めた。
でも、さらに舌はおりていく。
そして、ガチガチに勃っている彼のを咥えてやり、イカせて、飲んでやった。
「あなたを犯せたらいいのに」
彼は苦しそうに言った。
それはどうしても出来なかったらしい。
もともとゲイではないのだ、彼は。
それどころか性欲じたい薄かった彼を、こうまでしてしまったことに、男は喜びを覚えた。
「・・・僕としては、その方がいい」
男は笑った。
やっと彼の気が済んだのだ。
ともだちにシェアしよう!