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第4話 キスと嫉妬

 剣上は友一からのプレゼントの包みを解くと、うれしそうに顔をほころばせた。  普段、教師の顔をしているときは、絶対に見せない表情。優しく、とろけそうなくらい甘い笑みは、友一だけが知る特権だ。 「ありがとう、友。これ買うの、大変だったんじゃないか? テレビでやってた。朝早くから行列ができたって」 「うん。でも、先生が喜んでくれる顔が見たくて……」 「友……」  剣上は友一を強く抱きしめ、キスをした。  触れ合うだけの口づけはやがて深いキスへと移っていく。 「んっ……」  剣上はキスがとても上手い。  彼に口づけられるたび、友一はメロメロになってしまうが、それと同時に胸に痛みをも覚える。……剣上のキスを味わったことがある女性たちに対しての、嫉妬の痛みだ。  友一はなにもかもが、剣上が初めての相手だが、剣上は違う。  彼は大人だし、とてもモテるから、きっとたくさんの経験があることだろう。  詳しくは教えてくれないし、友一もあえて聞きたくはないが、キスやセックスの上手さが、それを物語っていた。

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