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第26話 本気の恋②
「友一、オレ、おまえのこと見損なったよ。担任教師とできてるなんて、どん引きだよ」
良太にしてみれば、かわいさ余って憎さ百倍という心境なのだろう、今度は友一のことをも罵り始めた。
「学校一のイケメン教師と学校の王子様の友一ができてるなんて、みんなが知ったらどう思うだろ――」
良太の言葉を剣上が鋭い視線と声で遮る。
「村上、いい加減にしろよ。オレは別にクビになろうが構わないけど、友のことを好奇の目に晒したら、オレは絶対におまえを許さないからな……!」
「先生、オレなら平気だよ。……良太、オレたちのこと言いふらすんなら、別にいいよ。どのみちオレは、先生がいない学校に残る気はないし。一緒にやめるだけだから」
完全に覚悟を決めている友一を見て、良太の顔が辛そうに歪んだ。
「なんでだよ……? 友一。なんで剣上なんだよ? なんで、オレじゃダメなんだよ……?」
「先生はオレの運命の人だから」
「…………」
「……それに先生は、オレの命の恩人でもあるんだよ」
「え……?」
怪訝そうな顔をする良太。
「良太は知らなかっただろうけど、オレ、一年の初めの頃、ひどいイジメを受けててさ」
「友!」
剣上が話をやめさせようとした。
「もう大丈夫だから、オレは。先生」
優しい恋人へ友一は穏やかに微笑んでみせてから、話を続けた。
「いっときは死のうとまで思い詰めた。……けど、そんなオレを支えてくれたのが先生だったんだよ……」
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