3 / 420
第3話
契約書にサインをして、与えられた和室に荷物をおろす。
柊吾 さんの態度は気になったけど、秀臣 さんも麻斗 さんも優しそうだし、何とかやっていけそう。
俺はホッと胸を撫で下ろした。
貸してもらえた新品の白いフリフリエプロン(女性用だと思う。誰の趣味だろう?)を身につけてキッチンへ行くと、柊吾さんが水を飲んでいた。
ジロリと睨むように見られたから、軽く会釈をする。
とりあえずシンクにたまった食器を洗おうと思ったら、急に腰を抱き寄せられて、キスをされた。
えっ、な、何…!?
咄嗟の事で身動きができずにいると、壁際に追い詰められてエプロンの上から体をまさぐられた。
「嫌!やめてください…///」
全力で腕を振りほどいて、その場に座り込む。
「どうして…急にこんな事…」
自分の体を抱きしめて震えていると、柊吾さんは不思議そうな顔で俺を見た。
「どうしてって…俺たちに抱かれるの、お前の仕事だろ?」
「え…?ちょ、何それ!?」
俺の大声が、広いマンション中に響き渡った。
ともだちにシェアしよう!