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第2章 第5話
「思い出に残る1日にしようね」
麻斗 さんは微笑みながら俺の頭を撫でるから、ドキドキしながらうなずいた。
3人はそれぞれ上半身だけ裸になっていく。
うわぁ、すごい…///
麻斗さんの裸はお風呂で見慣れてるはずなのに、ベッドの上だと色気増し増し。
秀臣 さんは意外と筋肉質だし、柊吾 はしなやかで健康的。
タイプの違うイケメンの裸見放題なんてオイシすぎるシチュエーション。
3人ともセクシーすぎて目のやり場に困ってしまう。
「環生 も脱がせてやるよ」
いつの間にか最初のポジションに戻っていた3人。
柊吾はシャツのボタンを外すだけ。
秀臣さんは後ろから俺のシャツを肌蹴る係。
皆が見つめる中、だんだん俺の肌が晒されていく。
「は、恥ずかしいよ…///」
俺は身を縮めて両手で胸を隠した。
食べても筋トレしても貧相な体だし、お色気大爆発な感じでもないからあまり見ないで欲しい。
「お風呂でいつも思ってたよ。瑞々しくてキレイな肌だって」
麻斗さんは見せて…と、俺の手をほどいた。
「背中のラインも美しい。何も恥じる必要はない」
秀臣さんは大きな手で俺の背中を撫でる。
柊吾は何も言ってくれないけど、じっと俺の裸を見て、少し頬を染めていた。
『ふわふわ』『もちもち』『美味しそう』秀臣さんや麻斗さんは、まるでスイーツを表現するような単語を使って俺を誉めてくれる。
こんな平凡な俺の裸のどこにそんな誉めどころがあるんだろう…?
あぁ、そうか…。
3人ともプレーン味のお菓子が好きだから、人間も普通な感じが好きなのかも…。
そう思ったら少しだけ自信が出てきた。
今まで『普通』な自分が無個性で、誰の記憶にも残らない気がして嫌だったけど、初めて普通でよかったかも…と思った。
「可愛い乳首。早く舐めたいよ」
頰やおでこにキスをしながら、3人はゆっくり俺のデニムやパンツを脱がせていく。
脱がせる時に触れるか触れないかのタッチで肌に触れるし、焦らすような手つきで脱がせるから、全裸になる頃にはすっかり勃ってしまっていた。
「お前…ヤル気満々だな」
「そ、そんな事ないよ…///」
柊吾がからかうように言うから、頬が熱くなる。
「始まりのキスは誰がいい?」
麻斗さんが遠慮なく教えて…と囁いた。
「えっと…///」
そういうのも選ばせてもらえちゃうんだ。
本当に俺が主体のセックスなんだ…。
どうしよう…かな。
柊吾とは無理矢理だったけどキスした事あるし、秀臣さんは未知数すぎる。
最初はほっぺにチューをし慣れてる麻斗さんがいいかも。
麻斗さんはきっと優しいキスをしてくれそう。
「俺…麻斗さんがいい…」
小さな声で麻斗さんの名前を呼ぶと、麻斗さんは嬉しそうに微笑んで、俺を抱きしめた…。
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