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第2章 第10話(※)

〜side.環生(たまき)〜 俺が舐めたいって言ったら、ちょっと困った顔をした麻斗(あさと)さん。 麻斗さんにも気持ちよくなって欲しかったけど、もしかしたら苦手だったのかも。 だから嫌そうにしたらすぐに止めるつもりで、じっと麻斗さんを見つめながらフェラをした。 柔らかかった麻斗さんの性器が、俺の口の中で体積を増していくのが嬉しくて、一生懸命頬張った。 麻斗さんは少しだけ頰を染めながら俺の髪を梳いたり、撫でたりしてくれた。 秀臣(ひでおみ)さんは後ろから俺を抱きしめながら、あちこちにキスしてくれる。 柊吾(しゅうご)は俺が昇り詰めてしまわない程度に俺自身を舐めたり、内ももにキスをしたり。 大好きな3人が俺にだけ優しくしてくれるのが嬉しい。 最初は4人でセックスするなんて怖かったけど、皆が優しいからちょっと楽しくなってきた。 元はと言えば俺が見たエッチな夢がキッカケだったけど、4Pが好きな3人はずっと俺とこうしたかったんだ…と思うと、くすぐったい気持ちになる。 きっとこれは神様からのプレゼントなんだと思う。 彼氏に逃げられて、家電も壊れて、見つけたバイト先で皆の性欲処理係をする事になって…。 そんな不幸のどん底にいる俺がかわいそうで、きっとこんな夢のような時間をくれたんだろう。 全部夢でもいい。 今が幸せだから…。 だから、恥ずかしがってないで今を楽しもうと思った。 「ん…あぁっ…」 柊吾は大きく俺の脚を開くと、後ろの蕾に触れた。 気持ちよくて体がビクッと反応してしまう。 「こっちもいい感度してそうだな」 柊吾は指先にローションを垂らすと、俺の蕾のヒダを一本ずつなぞるように塗っていく。 ヒヤッとするローションの感触。 優しい柊吾の指先でゆっくり蕾をほぐされていく。 「ぁ…もっと…」 挿入が待ち遠しくて、お尻がヒクヒクしてるのが自分でもわかる。 周りだけじゃなくて、もっとピンポイントに触れて欲しい。 早く指先を挿れて欲しい…。 「指…挿れるぞ」 「う、うん…///」 ローションが絡んだ柊吾の指先が入ってくる。 軽い圧迫感と温もりが気持ちいい。 「ん……はぁ…」 下半身の刺激に気を取られて口が疎かになってしまう。 麻斗さんは、もういいよ…と、俺を解放しておでこにキスをしてくれた。 柊吾は内壁を擦るようにしながらゆっくりかき回す。 両胸は秀臣さんにこねられてるし、麻斗さんは俺自身を扱き始めた。 あっちもこっちも気持ちよくてどうにかなりそう…! でも、奥にも触れて欲しい。 もっと欲しい…。 「言えよ。誰のが欲しい?」 柊吾のちょっと意地悪な声。 誰の…? 俺は…一番最初に誰に抱かれたいんだろう? そう思った時、真っ先に顔が浮かんだのは柊吾だった。 柊吾とはエッチな事はしてなかったけど、誰よりも側にいて誰よりも触れ合ってきた。 最初は意地悪もされたし、複雑な過去があって扱いにくいけど、柊吾は俺が泣いているといつも抱きしめて安らぎをくれた。 初めて抱かれるのは柊吾がよかった。 「柊吾がいい…。柊吾としたい…」 「……っ…」 それを聞いた柊吾は、急に指を抜いてしまった。 わざと目をそらして俺を見てくれない。 えっ、どうして…? 嫌…なのかな…。 「柊吾は可愛くおねだりされて照れてるんだろう」 秀臣さんがこっそり教えてくれた。 そうなんだ…。 そう言えば、初日に『可愛く甘えてくる奴を抱くのが好き』って言ってた気がする。 柊吾、可愛いとこもあるんだ…。 「柊吾、抱いて…」 じっと柊吾を見つめて、ちょっと甘えた声で脚を開いて腰を揺らすと、手の中の秀臣さんの性器の張りが増した。 「環生が可愛くて興奮した」 いっぱい可愛がられるとこ見せて…と、麻斗さんが俺をベッドに寝かせてくれた。

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