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第2章 第17話(※)

3人にイカされて、そのままベッドに崩れ落ちると、柊吾(しゅうご)が添い寝をして手を握ってくれた。 大丈夫か…と言いたそうな顔。 俺がうなずくと、頭をポンポンされた。 「可愛かったよ、環生(たまき)麻斗(あさと)さんは俺のうなじや背中にチュ、チュ…と、キスをしてくれる。 秀臣(ひでおみ)さんはベッドを下りて全員分の水を持ってきてくれた。 柊吾に抱き起こしてもらって、一口飲んだ。 美味しい…。 冷たい水が乾いた喉や火照った体に染み渡っていく。 何だかまったりモードになってしまったけど、まだこれから。 だって3人はまだ一度も果てていないから。  「3人の精液…順番に俺の中に欲しい…。イク時はキスしながらイッて欲しい」 いい…?と、順番に3人を見る。 皆でするセックスも楽しい。 でもまだ慣れてないから、皆の様子を見る余裕がないし、皆の愛撫が気持ちよすぎて、何が何だかよくわからない。 俺は充分気持ちよくしてもらったし、あとは3人が気持ちよくなってくれたらそれでいいんだけど、『各自バラバラ好きなタイミングで達しておしまい』はちょっと淋しかった。 こんなに幸せな時間をプレゼントしてくれたから、皆の初めての絶頂はちゃんと記憶に残したいと思った。 でも、もうあんまり体力が残ってないのも事実。 足も腰もガクガクで騎乗位とかは無理そう…。 「無理しなくていいんだよ。3人もそれぞれ相手してたら、環生の身がもたないよ」 麻斗さんはそう言ってくれたけど、自分だけイッておしまいは嫌だった。 でも、これ以上したら心配かけちゃうだけなのかな…。 俺がワガママ言ってるだけなのかな…。 淋しい気持ちでうつむいていると、柊吾がふぅ…と、ため息をついて、デコピンをしてきた。 「よし、俺からだ」 柊吾は俺にうつ伏せになるように言うと、背中に覆いかぶさった。 大きな手で、手首をシーツに縫い止められて、耳を甘噛みされた。 「柊吾」 たしなめるような秀臣さんの声。 「コイツ、頑固だから言っても聞かないぞ。多少無理してでも自分の気が済むようにした方が環生は幸せだし、それだけ俺たちとの事を特別だって思ってるって事だろ」 「柊吾…」 嬉しくて涙がこみ上げてきた。 柊吾は俺の気持ちをわかってくれる。 俺の思いを尊重してくれる…。 「環生、それでいいんだろ?」 柊吾が囁くから、ウンウンとうなずいた。 「気づけなくてごめんね、環生。ありがとう」 麻斗さんは頭を撫でてくれた。 「環生、すまない」 秀臣さんはオロオロしながら涙を拭ってくれた。 「環生が愛されるところ見てるからね。柊吾の後で俺としよう」 麻斗さんは髪にキスをしてくれた。 秀臣さんは、後でな…と髪を撫でてくれた。 2人は俺たちから少し距離を置いた。 「環生、このまま寝バックでするぞ」 柊吾は俺と密着したまま、ゆっくり体を繋げると、ゆるゆると腰を動かし始めた。 「あぁっ、これイイ…!」 この体位、体も辛くないし、深いところまで届くし、柊吾の温もりや息づかいが感じられてすごくイイ。 気持ちいい…。 柊吾をイカせるだけのつもりだったのに、俺も夢中になっていく。 「環生」 「柊吾…」 どちらからともなく唇を重ねた。 体勢はキツイけど、触れるだけのキスも、舌を絡めるキスも好き。 もっともっとしたい。 秀臣さんと麻斗さんはじっと俺たちを見つめてる。 自分たちで性器を扱いてる音も聞こえる。 見られながら柊吾に抱かれるなんて恥ずかしいはずなのに、そんな状況に興奮してしまう。 体の奥が疼いた俺は無意識に柊吾を締めつけてしまった。 「環生、それ…イイな。気持ちいい」 「これ…気持ちいいの?」 意識的にお尻に力を入れると、柊吾の口づけが激しくなった。 柊吾の性器が硬くなって、息づかいが荒くなった気がする。 もしかしてイキそうなのかな。 俺は頑張ってお尻を締め続けた。 柊吾に気持ちよくなって欲しくてしてるけど、締めれば締めるほど俺の中も擦られるから俺も気持ちいい。 「環生…イクぞ。んぁっ!」    柊吾は俺の体をきつく抱きしめながら、俺の奥深くで達してくれた…。

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