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第4章 第15話(※)
「ははは、環生 は朝から元気だなぁ」
「せ、誠史 さんだって…///」
誠史さんの勃起を感じて一気にムラムラした俺は、膨らんだ下半身を擦りつけた。
こんなに年上の人とセックスするのは初めて。
年上の人の体ってどんな感じなんだろう…。
キスをねだりながら、興味本位で誠史さんの胸を撫でてみた。
肌に瑞々しさや張りはなかったけど、柔らかくて気持ちよかった。
頬ずりした時に感じた首筋や耳の後ろのあたりの甘いようなオジサマのにおいにドキドキした。
少しずつ浴衣の合わせを開いた誠史さんが指先で俺の胸の突起に触れる。
浴衣でセックスするのは初めて。
帯をほどく仕草の非日常さが官能的。
畳のにおいがする布団でのセックスも何だか興奮してしまう。
「誠史さん…男は初めてですか?」
「そうだな…。環生が初めてだ」
「もし、やっぱり違うな…って思ったら途中でも遠慮せずに教えてください」
「環生もだ。正直どうしたらいいかわからない。満足させてやれないかも知れない」
いつもは相手にリードしてもらうけど今回は違う。
男同士の経験は俺の方があるから、俺が頑張らなくちゃ。
でも、誠史さんの方がだいぶ年上で、きっと性的な経験は豊富なはずだから、キスや愛撫はお任せしたい。
上手くコミュニケーション取れますように…。
「誠史さん、手…繋ぎませんか?」
「あぁ、そうしよう」
抱きしめ合って、手を繋いでたくさんキスをする。
自分から誘おうかな…と思っていたら、誠史さんの方から舌を絡めてくれた。
慣れたら自分からするのも好きだけど、やっぱり最初は誠史さんから仕掛けて欲しい。
求められてる…って思うとキュンとするし、安心して身を委ねられるから。
とろけるような甘いキス。
ねっとりと絡みついてくる舌の動きも、胸をまさぐる誠史さんの手の動きも好きな感じ。
相性よさそう…///
勢いで始めたセックスだけど、困った事が一つ。
ローションや代用できそうな物が何もない。
まさかこんな事になるとは思ってなかったから準備してるはずもない。
頑張ればなくてもできるかも知れないけど、初心者の誠史さん相手には難しそう…。
どうしようかな…。
俺があれこれ考え事をしていると、不思議そうな顔をする誠史さん。
事情を包み隠さず話すと、誠史さんは俺を抱きしめてくれた。
「すまないな…。環生だけに気をつかわせてしまったなぁ」
それならまた今度にしよう…と、頭を撫でてくれた。
流れで始めた事なのに、『次』がある事を告げられて満たされた気持ちになった。
でも、体の熱は冷めないまま。
せめて誠史さんの欲だけでも解消してあげたい。
「口と手…どっちがいいですか?」
フェラが好きだし、秀臣 さん達も喜んでくれるから気持ちよくしてあげられると思う。
でも、いきなり男にされるのは抵抗があるかも知れないから、誠史さんに選んで欲しかった。
「抱き合ってキスをしながら、お互いのを手でしよう。そうすれば2人とも気持ちいいだろう?」
「はい…」
その提案が嬉しかった。
誠史さんが俺と気持ちよくなる事を考えてくれたから。
イッた時に浴衣を汚したらいけないし、素肌同士で触れ合いたい。
口づけを交わしながら浴衣を脱がせ合ってパンツ姿になった。
昨日お揃いで買った黒無地のボクサーブリーフ。
普段は派手色パンツを履いてるらしい誠史さんに光沢のある紫色を勧められたけど、シンプル派の俺は勇気が出なくて今回は黒にしてもらった。
「触っても…いいですか?」
男同士のアレコレは俺がリードするつもり。
パンツの上からそっと中心に手を添えて軽く揉むと、ゾクゾクしちゃうくらい硬いし、サイズも凄かった。
咥えてみたいし、奥までズブッと挿れて突いて欲しい。
だって…絶対気持ちいい///
自力で濡れたらいいのに…。
そうしたら今、誠史さんと繋がる事ができるのに…。
もし神様がいて、俺の体のどこか一つを改造してくれるなら、愛液の出るお尻にして欲しい。
そんな妄想をしていると、誠史さんも俺自身に触れた。
布越しに触れられただけなのに体中に電流が流れたみたいな感覚。
もっと先の快楽を与えて欲しいけど、誠史さんの手にすっぽりおさまってホールドされる感じにホッとする。
「環生…先が濡れてるな…」
「誠史さんも濡れてます…」
気持ちいいですか?…と聞きながら、パンツの中に手を入れる。
先端のしっとりした感じや、つるつるした感触を楽しみながら首筋に頬ずりすると、ふわりと香る男の人のにおい。
お尻の奥がキュッとなった。
「誠史さんのにおい嗅ぐと興奮しちゃいます///」
きっと雄フェロモンとか出てるんだと思う。
誘われるように耳の後ろに鼻先を寄せてクンクンしていると、くすぐったそうに誠史さんが笑う。
「環生のにおいはどうだ」
真似をした誠史さんが俺の耳の後ろを嗅いだ。
「いいにおいだ」
敏感な首筋に誠史さんの吐息がかかる。
「あっ…///」
声が漏れてしまうと、誠史さんは反応を楽しむように耳や首筋にキスをしたり、そっと舌を這わせたり。
身も心も誠史さんに乱されて、熱を帯びていくのがわかる。
「誠史さん、こっちも一緒にしてください…」
繋いだままの手を自分の胸に導いた。
「環生はおねだりが上手いなぁ」
どこをどうして欲しいか言えるかい?…と囁く誠史さん。
絶対わかってるくせに、わざと意地悪をする。
「胸の先を…指先でゆっくり撫でたり、揉んだりして欲しいです…」
「いいとも。環生におねだりされると何でもしてやりたくなるなぁ」
誠史さんは、甘い吐息混じりの声で反応する俺を見つめながら丹念に胸を愛してくれた。
「はぁん、気持ちいい…」
お互いを扱き合いながらキスをすると体中が誠史さんの温もりと優しさで満たされる。
リードしたいのに、手を動かすので精いっぱい。
「あぁ…いい気持ちだ」
甘さを増した誠史さんのセクシーな低い声。
その息づかいを聞いてるだけで胸がドキドキしてしまう。
先に誠史さんに果てて欲しくて、握る手に力を込めてイカせるための動きに変える。
俺の手で気持ちよくなって欲しい。
誠史さんを癒してあげたい…。
「…っ…環生」
「イケそうだったらイッてください。俺の手にいっぱい出して…」
誠史さんの好きそうなところを探しながら撫で回す。
舌を食んだり吸ったりして一生懸命導くと、だんだん誠史さんの息が乱れてくる。
きっと、あと少し…。
「環生…もう……、うっ…」
誠史さんは俺の手をぎゅっと握って、俺の手の中で果てた…。
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