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第4章 第21話(※)side.誠史

〜side.誠史(せいじ)〜 「が、頑張ります…」 そうだった、俺が頑張らなくちゃ…と言わんばかりの表情をした環生(たまき)は俺の上体を押して布団に寝かせた。 「い、いきますよ…」 俺の下半身にまたがったまま、ゆっくり俺に覆いかぶさった環生はきゅっと俺に抱きついた。 吸い付くような瑞々しい肌の感触が心地いい。 「……と思ったけど、少しだけくっついてもいいですか?」 頑張るエネルギー充電中なんです…と、俺の胸を撫でながら甘えてくる。 「あぁ、充電が終わるまでこうしていよう」 「ふふっ、嬉しいです///」 ふわふわと微笑んだ環生は俺の二の腕にも触れた。 「…あれ?誠史さん…ちょっとたくましくなった気がします」 確かめるように俺の胸や二の腕を揉んだり撫でたり。 環生の記憶力と観察眼は大したものだ。 体に中年感が出ないよう、ロンドンに帰ってからこっそりトレーニングをしていた事に気づかれてしまった。 「ははは、環生には何でもお見通しだなぁ。少しでも環生に素敵だと思って欲しくてね」 「誠史さんは最初から素敵です///元の誠史さんも、俺のために努力してくれた誠史さんも…」 環生はそう言いながら俺の頰に触れた。 「誠史さんにキュンとしたら、エッチな事したくなっちゃいました…」 頰や鼻に触れる柔らかな唇の感触。 舌を絡めようとしてくるから、わざと逃げて反応を楽しんでいると、ちょっと頰を膨らませながら強引に貪るようなキスを仕掛けてくる。 ムキになるところも微笑ましくて、ゆっくり環生の甘やかな唇を味わった。 お互いの体に触れて少しずつ官能を高め合っていくうちに下半身が熱を帯びていく。 柔らかなお尻に手を添えながらぎゅっと抱き寄せて昂りを擦りつけると、すぐに環生の瞳がとろけた。 「誠史さんのここ…舐めたり、咥えたりしてもいいですか?」 「もちろんだ。でも…いいのかい?」 「はい…。この前はできなかったから…」 環生は俺の脚の間に移動すると、下着を脱がせて俺自身をじっと見つめた。 「誠史さんの黒くて硬くて大きい…。もうトロトロが出てる…///」 瞳の色を輝かせた環生は一気に奥まで咥え込むと、熱心にしゃぶり始めた。 ピチャピチャ、ジュルジュルと音を立てながら頬張る姿は、まるで大好物にありついた飢えた獣のようだ。 「んっ…硬くてすごい…///」 こんなに嬉しそうに口淫をされるのは初めてだった。 恥ずかしがり屋で甘えん坊で、男に奉仕なんてしそうもない環生の大胆で巧みな性技に翻弄される。 男を悦ばせる方法を知っている舌づかい。 今までどれだけの男根を咥えてきたのだろうか。 「環生…」 体を起こして髪や背中を撫でると気持ちよさそうな顔をする。 手を伸ばして胸の突起に触れると、華奢な背中がビクンと跳ねた。 そのまま指先で撫でたり、つまんだりするとだんだん硬く張り詰めていく。 「んっ…ぁ…あぁん…」 環生の口の中が潤いを増した。 小さな唇の端からこぼれて顎を伝う唾液すらも美しい。 もっと淫らな環生を見たくて、両胸の先をつまんだまま、指先でカリカリと引っかくと腰が揺れ始めた。 環生が感じるほど、口の締めつけが増して扱くスピードも上がっていく。 このままだと挿入の前に果ててしまう。 「環生にイカされてしまう前に抱かせてくれるかい?」 ハッとした表情をした環生は恥ずかしそうにうつむいてうなずいた。 「すぐに体の準備をしますから…」 待っててください…と、枕元のローションを手にした環生。 この前、息子たちがつけたであろうキスマークはすっかり消えて、清らかな体をしていたが、ローションは半分ほど減っていた。 複雑な思いが胸をよぎった。 2人きりの時の環生は、素直で可愛げがあって、心底俺に惚れているのではないかと思う程に従順だ。 だが、ふとした瞬間にチラつく他の男の気配。 明日になれば他の男にも同じ振る舞いをして、身を委ねるのかも知れない。 自分のものになりそうなのに、ならない不確実さが男心を刺激する。 環生の気を引こうとするうちに、いつの間にか環生の虜になっているのだろうか。 まるで環生を抱くためだけに帰国した俺のように。 俺がそんな事を考えている間にも、環生は俺に背を向けて布団に横になり、こっそり準備を始めていた。 何をしているかはわかっていたが、環生が俺を受け入れるためだけにしているその姿を見たいと思った。 「環生、体の準備の仕方を教えてくれるかい?今度からは全部俺ができるように」 後ろから抱きしめて耳元で囁いた。 環生の許可を得てからローションで濡れている環生の秘密の場所に触れると、少し温かくて弾力があった。 秘部は侵入者を拒むように硬く閉じたまま。 本当にこんな場所に性器が入るんだろうか。 一抹の不安を抱きながら、揉みほぐすように指先で撫でていくと、環生の甘い吐息がこぼれた。 息づかいや感じる声を聞いているとだんだん欲が出てくる。 自分の手で、体で環生を悦ばせたい。 俺だけを感じて欲しい。 「環生の大切なところ…見せてくれるかい?」 「ダメ…恥ずかしいです…///」 「環生の『ダメ』は、本当はダメじゃないんだろう?」 触れている後孔が疼いて俺の指に吸いついた気がした。 「誠史さんにも手伝って欲しいです」 「あぁ、一緒に準備をしよう。楽しみだなぁ」 ネックレスのチェーンの上からほっそりしたうなじにキスを贈ると、環生は幸せそうに微笑んだ。 「うぅ…でも、やっぱり恥ずかしい///」 体までほんのり朱がさした環生は、お尻を向けて四つん這いになった。 脚を肩幅より開いたまま上体を下げるから、お尻が丸見えだ。 傷も黒ずみもない、うっすら桃色でキュッと閉じた蕾。 ローションでテラテラ光って見えるのが何とも刺激的だ。 他の男の尻穴がどうなっているかは知らないが、きっと環生のような清さはないだろう。 「少しずつほぐしたら、今度は指を挿れて拡げていくんです…」 環生は小さな声を漏らしながら、その華奢な中指をゆっくり体に埋めていく。 目の前で繰り広げられる魅惑的な行為。 艶めかしい環生の指の動きは、俺の目も心も捕らえて離さなかった。

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