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第4章 第22話(※)
「んっ…」
はぁ…と大きく息を吐きながら中指を挿れていく。
いつもは誰かがしてくれるから、慣れてなくて力加減が難しい。
俺の体なのに、俺以外の人の方が詳しいなんて不思議な感じ。
本当はお風呂でこっそり準備しておけばよかったけど、少しでも長く誠史 さんと過ごしたくてサボってしまった。
四つん這いでお尻を見せているだけでも恥ずかしいのに、自分で挿れてほぐしてるところまで見せるなんて。
でも、その羞恥心や恥ずかしい行為が俺の快楽を呼び覚ましていくのも事実。
誠史さんは俺の抱き方を知ってる。
だって俺を大切に思ってくれてる誠史さんが、何の情報もなしに俺を抱きに帰ってくるはずないから。
知らんぷりをしてわざと俺にエッチな事をさせてるってわかってる。
でも、俺もそれに気づかないふりをする。
それが誠史さんの望みだから。
だから、今だけ頑張る。
そうしたら今度からは全部誠史さんがしてくれるから。
それに、誠史さんが俺のエッチな姿を見て興奮してくれるかも知れない。
「誠史さんの指も挿れてください…。1人でするの淋しいです…」
振り返って誠史さんを見ると、普段の優しい誠史さんからは想像できないほどギラついた瞳で俺を見ていた。
誠史さんが俺に欲情してる…。
お腹の奥と胸がきゅうっとなった。
「苦しかったらすぐに言うんだよ」
「はい…」
誠史さんが挿れやすいように脱力してお尻を緩めると、するりと指が入ってきた。
「あぁっ…」
思ってたより誠史さんの指が太くて上擦った声が出てしまう。
「環生 はエッチだなぁ。いきなり俺の指を2本ものみ込むなんて」
嬉しそうな誠史さんは指をバラバラに動かして俺の中をかき混ぜ始めた。
「ひゃっ…ぁ…あぁん///」
俺の指も入ったままだから全部で3本。
いきなりの圧迫感と刺激的な動き。
エッチで欲張りな俺の中は、誠史さんを離さないよう、勝手にぎゅうぎゅう締めつける。
「誠史さん、そんなにしたらお尻…ゆるゆるになっちゃいます///」
「ゆるゆるになるまでほぐして、俺を受け入れてくれるんだろう?」
誠史さんは指を挿れたまま、肩甲骨のあたりにキスをしてくれた。
じんわり温かい誠史さんの唇。
もっと…背中にキスして欲しい。
自分では怖くてできないお尻の奥の切ないところも擦って欲しい。
誠史さんは我慢できなくなった俺が涙目でおねだりするまで、丁寧にほぐし続けてくれた。
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