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第4章 第23話(※)

誠史(せいじ)さん、俺…もう…///」 「あぁ、おいで。可愛い環生(たまき)」 今から挑戦するのは騎乗位。 仰向けで寝そべっている誠史さんの下半身を俺が跨いでいる状態。 初めての誠史さんを俺がリードする。 『する』より『してもらう』方が好きだから、本当はもう誠史さんにお任せしたい。 でも、人生経験も豊富で物知りな誠史さんに俺が『初めて』をプレゼントできるのなんて、これくらいしかないかも知れない。 よく考えたら『男を抱くのが初めてで俺に欲情するオジサマ』なんてレアキャラな気がするし。 そんな人にあんな事やこんな事しちゃうのも何だか面白そう。 好奇心を刺激された俺は、緊張と楽しみがミックスされた胸のドキドキを感じながら誠史さんを見つめた。 うなずいた誠史さんは、俺の手をぎゅっと握ってくれた。 「ん…」 誠史さんの猛りに手を添えて亀頭を自分の蕾に当てるとキスされてるみたい。 気持ちよくて何度もしてしまう。 クチュ…クチュ…って触れ合う音も何だかエッチ。 これ、癖になりそう…。 この先の挿入に期待しながら何度も何度もしているうちに、少しだけ先端が入ってしまった。 このまましたら上手くできるかも…。 「挿れますね…」 熱を孕んだ誠史さん自身を固定しながらゆっくり腰を下ろすと、だんだん俺の体が誠史さんで満たされていく。 「あぁ…入ってく…///」 待ち焦がれた誠史さんとの初めての交わり。 お腹がちょっと苦しいけど、あったかくて…嬉しい。 誠史さんの潤んだ瞳を見ていたら俺も涙がこみ上げてきた。 目の前が霞んで誠史さんの顔がよく見えない。 どんな表情をしてるのか確認したくて、俺は慌てて涙を拭った。 「環生の中はあったかいなぁ」 満足そうな誠史さんにホッとする。 「…男の俺は嫌じゃないですか?」 「男の環生だからいいんだよ。俺に新しい世界を見せてくれてありがとう」 ずっと心配だった。 いくら言葉で俺を求めてくれていても、元々はノンケさんだから。 俺がゴムはつけないでって言ったから、誠史さんの性器に直接俺のお尻の中が触れてしまう。 生理的にそれが受け入れてもらえるか、ずっと気になっていた。 「よかった…嬉しいです」 安心したのと、嬉しいのでポロポロ涙をこぼしていると俺の手を引いた誠史さんがぎゅっと抱き寄せてキスをしてくれた。 「俺も嬉しいよ、環生。こうやって一つになると、ますます可愛く感じるなぁ」 微笑んだ誠史さんがしてくれる顔中をついばむような口づけ。 どこをされても嬉しいけど、好きなのは唇や首筋。 気持ちいいところをされると、お尻も反応してしまう。 続きをしたくて少しだけ体を起こす。 騎乗位も好きな体位だけど、いつもは下から突き上げられて喘ぐだけ。 ほとんど俺主体でした事がないから、自信はないけど、誠史さんを満足させたいし、俺も気持ちよくなりたいから頑張る。 最初は前後に動いてみようかな…。 誠史さんの両胸に手を添えて、そっと前後に腰を動かしてみた。 体の中で感じる誠史さんの質量と、お互いの粘膜が絡み合う感触。 「はぁん…すごい…」 俺の体の中にみっちり詰まった誠史さん自身が出ていく時に俺の内壁全部を擦っていくからぞくぞくする。 「頑張ってくれる環生は可愛いし、気持ちいいし最高だなぁ」 お尻の手触りもいいなぁと、俺のお尻を両手でつかんで手伝ってくれるから、さっきより動きやすくなって奥まで入るようになった。 「誠史さん…さっきより気持ちいいです///」 「あぁ、俺もだ」 深いところで繋がりながら交わす幸せな気持ち。 前傾姿勢で前後に動くから、俺の性器が誠史さんの下腹部に当たる。 擦れる刺激でさらに硬くなっていくし、先端が濡れてくるのがわかる。 「この体位、前でも…感じちゃう…」 「たくさん感じて、気持ちよくなる環生を見せてくれるかい?」 誠史さんは、悦ぶ俺自身にローションをたっぷり垂らしてくれた。 ぬるぬるがいっぱい絡みついた性器をわざと擦りつけるように動く。 俺の好きな裏筋への直接的な刺激がたまらない。 こんな事して悦ぶなんて俺のエッチ。 セックスしてるってよりも、誠史さんの体を借りて前と後ろの同時オナニーしてるみたいな行為。 恥ずかしいけど気持ちいい。 自分の体の感覚を頼りながら、気持ちいいところを探っていくのも、気持ちよくなっちゃうってわかっていながら、自分で擦りつけるのも恥ずかしいけど、自分のペースでできて楽しくなってきた。 「あぁん、ぁ…あん、んんっ…///」 俺は無我夢中で腰を振って、誠史さんの体に溺れた。 腰を振れば振るほど、誠史さんに買ってもらったネックレスが揺れる。 肌に当たる度、口づけられているような気持ちになって、ますます興奮してしまう。 「環生はこうやって胸をされるのが好きだろう?」 誠史さんの指先で感度のいい両胸をカリカリされると、快感が何倍にも膨れ上がっていく。 「あぁんっ、それ気持ちいい…!」 大きな声が出てしまって慌てて口を塞いだ。 だって襖一枚挟んだ向こう側は廊下。 もしかしたら秀臣(ひでおみ)さん達が通るかも知れないし、声や物音が部屋まで聞こえてしまうかも…! 「もっと環生のイイ声を聞かせてくれるかい?」 「や…皆に聞こえちゃう///」 「聞かせてやったらどうだい?もしかしたらもう家中に環生の声が響いてるかも知れないなぁ」 聞かれてたらどうしよう…。 家の誰かにセックスしてる声聞かれてるなんて恥ずかしい/// でも、ちょっと聞かれたい気もする。 3Pや4Pをしてる時はいつも誰かが俺のセックスを見てるし、聞いてる。 見られながら抱かれてる羞恥心と、そんな俺を見てムラムラする皆の表情が、俺の興奮に繋がるから。 「ん?今締まったようだ。聞かれてるところでも想像したのかい?」 「はい…///」 「環生は本当に素直で可愛いなぁ」 誠史さんはたまらないと言った表情で俺をぎゅうっと抱きしめた。 息ができないくらい苦しいけど、腕の強さから誠史さんの熱い思いが伝わってきた。 大きな手のひらで俺の後頭部や背中を撫でてくれる。 俺の事を愛おしいと思ってくれてるような仕草。 その気持ちが嬉しくて首筋に頬ずりをしながら大好きな誠史さんのにおいに包まれた。 「ここまで頑張ってくれてありがとう環生。後は俺に任せてくれるかい?」 「…いいんですか?」 まだ…俺、頑張りきれてないのに。 まだちょっとしか動いてないのに。 「あぁ、今度は俺の番だ。我慢しなくていい。環生の全てを見せてくれるかい?」 誠史さんは体を繋げたまま体勢を変えて、俺を布団に寝かせてくれた。

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