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第4章 第24話(※)side.誠史
〜side.誠史 〜
環生 と一つになったまま、抱えるようにして布団へ寝かせると、ほわっと表情が和らいだ。
きっと騎乗位は緊張したんだろう。
俺とのセックスを成功させようと一生懸命尽くしてくれた環生。
「嬉しいです。俺…正常位で抱かれるの大好きです」
望みが叶ったような表情を見せた環生に顔も気持ちも緩んでとろけそうになる。
すべすべした頰を撫でると、環生も嬉しそうだ。
「環生が気持ちいいと思うところを全部愛してあげたいよ」
「してください…。俺…誠史さんにして欲しいです」
きっと経験豊富な環生は、自分の気持ちいいところを熟知してるだろうし、俺より気持ちよくできる男も知ってるはずだ。
それなのに俺がいいと言う。
まるで俺の不安を取り除くかのように。
環生は欲しい時にこちらの欲しい言葉をくれる。
そういう言葉選びやタイミングの計り方が抜群に上手い。
環生に勇気づけられた俺は少しずつ腰を動かし始めた。
不安な顔を隠したくて、深く口づけながら。
そうは言っても、元々その為の器官じゃないこんな小さなお尻に性器が入ってるのを想像するだけで痛そうだ。
さっき行為が成り立っていたのは環生主体で動いていたからだ。
慣れない自分主体で動いたら環生を傷つけそうで怖い。
「誠史さん、俺…誠史さんが動いてくれたら、もっと気持ちいいし嬉しいです」
「…本当に大丈夫なのかい?」
「大丈夫です。俺のお尻…結構強いです。痛かったらちゃんと言いますから」
だから動いて…と、微笑みながら俺の頬に触れた。
俺は覚悟を決めた。
環生の些細な表情の変化を感じたくて、見つめ合ったまま、腰を進めた。
「気持ちいいです、誠史さん」
ふふっと目を細める環生が尊いと思った。
環生の様子を見て胸を撫で下ろした俺は、体中に力が漲ってきた。
俺との時間を楽しみにして、その身を預けてくれた環生を満たしてやりたい。
側にいられない分、少しでも俺と過ごした時間を覚えていて欲しい。
どちらからともなく手を繋いでキスを交わす。
もう何度も触れている唇なのに、回を重ねる度に熟して甘さを増していくようだ。
環生は大丈夫だと言ったけど、小さな環生を壊してしまいそうで、激しめに突くのはどうしても躊躇ってしまう。
かわりに深くゆっくり繋がるような動きを心がけて大切に抱いていく。
恍惚とした表情で身を委ねる環生は生きている美術品のようだ。
先ほどと同じように胸の先を愛撫すると、途端に糖度を増す吐息。
中より胸の方が感じるんだろうか。
そこからはもう夢中だった。
淡く色づいてぷっくりした環生の可愛い突起を口にふくんで舌先で舐め回す。
もう片方は指でつまんで、揉んで弾いた。
「どうしよう…皆に聞こえちゃう///あぁん、あんッ…誠史さん…」
華奢な腰をくねらせて必死に両手で口を塞ぐ環生。
うっすら涙を浮かべて俺の名前を呼ぶ環生が、ただもう愛おしくて抱きしめた。
「前も触ってください。…誠史さんでイカせて…」
ぎゅっとしがみついた環生が耳元で囁いたおねだり。
敏感な胸と、今にも弾けそうな性器に触れながら、俺自身に絡みついて離れない中を擦る三点責めをすると、涙を流しながらよがる。
何か言いたそうな顔をしていたが、もう言葉にならない声をあげるだけだった。
「…せい…じさん、ぁ…もうイク…!」
終わりが近い環生のかすれた声。
もっと気持ちよくなれるよう強めに刺激を与えると、環生の中がうねる。
俺の絶頂を誘うように締めつけられて思わず、うっ…と声が漏れた。
「あっ…イク…!ぁ…んんっ、もうだめ…。あぁぁン///」
ビクビクっと体を痙攣させて俺の手の中で果てる環生を見届ける。
環生を無事にイカせる事ができてホッとしたのも一瞬の事。
「誠史さんの…中にください…///」
ハァハァと荒い呼吸しながら、早く…とねだる環生の火照った体と言葉に、胸がぎゅっとなって、果てたい欲求が抑え切れなくなった。
「環生…いいかい?」
「はい…誠史さん」
ふわりと微笑む環生をきつく抱きしめたまま、俺はその欲望を環生の中の奥深くに放ったんだ…。
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