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第6章 第16話(※)
「誠史 さん…。気持ちよかったです…」
まだ息は整わないし、頭もぼんやりしたまま。
達した余韻で力も入らない。
ふわふわのブランケットに身を預けていると、誠史さんは何でもない事のように精液を飲み込んだ。
「それはよかった。少しは落ち着いたかい?」
「はい…」
優しく微笑んだ誠史さんは腕枕をしてくれた。
長い腕で包み込まれるのも、髪を撫でられるのも嬉しくて、俺からもくっつく。
「欲望に素直な環生 も可愛かったなぁ」
おでこに優しいキス。
「ごめんなさい…、我慢できなくて…」
「謝る事はない。むしろそこまで求めてもらえて光栄だよ」
今度は右の瞼に触れる優しい唇。
「ありがとうございます、誠史さん」
顎にチュッとキスをして、ぎゅっと抱きつく。
フェラされるのも気持ちよかったけど、してもらってる間は抱きつけなくて淋しかったから、ここぞとばかりに甘えて温もりを確かめる。
においを嗅いだり、胸板や鎖骨に唇を寄せたり。
大きな手で頭をポンポンされたり、背中を撫でられたりすると、ふにゃっと柔らかな気持ちになる。
「誠史さん…」
脇毛を引っ張ってみたり、顎を甘噛みしたりしてイタズラをしていると、誠史さんの手がだんだん下りてきて、ゆっくり腰やお尻を撫で始めた。
その手つきにドキドキし始める俺の胸。
前でイッたばかりだけど、お尻は誠史さんを欲しがってキュン…と疼く。
早く繋がりたいから、お尻をほぐさないと…。
でも誠史さんにも気持ちよくなって欲しい。
どうしようかな…。
結局、2人で相談してシックスナインの体勢になった。
俺が上に乗って誠史さんの顔をまたぐスタイル。
お互いの先端に口づけたり、口にふくんだり…。
咥えたまま、口の中に広がる雄のにおいや味を楽しむ。
お久しぶりの誠史さんのにおいに、興奮していくのがわかる。
「絶景だなぁ。可愛いお尻が丸見えだ」
誠史さんは俺のお尻をつかんで固定すると、顔を埋めるようにして、ひだを舐め始めた。
「あっ…誠史さん…。待って…!」
想像以上に気持ちよくて、上ずった声が出てしまう。
されてる事を想像したら、あまりに卑猥。
恥ずかしくて気絶しそう…。
「待てないなぁ。こんなに可愛い環生を見ておあずけなんて無理だろう?」
誠史さんはそう言って舐めるのを止めてくれない。
濃密で繊細な愛撫に、だんだんとろけていく俺の体。
そんな俺の様子を見ながら、誠史さんはそっと舌先を差し入れる。
「あぁん、入ってる…」
力を入れて硬くした舌先がゆっくり出たり入ったりを繰り返す。
このままされていたら快楽に溺れてしまいそうだから俺も頑張る。
先が張って、大きくなってきた誠史さん自身を夢中で扱いて舐める。
俺を欲してくれてる気持ちに応えたい。
誠史さんにも喜んで欲しい…。
「こらこら、環生。そんなにしたらイッてしまうだろう?」
「いいの…。俺も飲みたい。誠史さんに気持ちよくなって欲しい…」
唾液をいっぱい絡めてしゃぶりつくと、誠史さんがそっと腰を引く。
「最初から張り切りすぎて、途中で環生を抱けなくなったら困るだろう?」
今日は一晩中一緒だからなぁ…と、誠史さんの切なさを含んだ困ったような声。
そっか…。
誠史さんはオトナだから、性欲旺盛な柊吾みたいに何度もイッたり勃ったりする訳じゃないんだ…。
今夜のセックスは長くなりそうだから、体力温存してくれようとしてるのかな…。
俺の…ために…。
申し訳ないって思う以上に嬉しくて、誠史さんの顔が見たくなった。
体勢を変えて、体の上に乗ったままぎゅっと抱きつく。
「いいの?誠史さん…」
「環生は素直で可愛いからなぁ。環生のためなら何だってしたくなる」
慈しむように頬を撫でられる。
俺も真似をして頬を撫でて、2人で微笑み合う。
「指でほぐして…誠史さん。誠史さんにして欲しい。丸ごと全部誠史さんが気持ちよくしてください…」
俺はおねだりをしながら瞳を閉じて、そっと唇を重ねた…。
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