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第6章 第21話(※)

次の日の朝の事。 俺は誠史(せいじ)さんより先に目を覚ました。 今朝はゆっくりでもよかったのに、いつもの癖で大体決まった時間に起きてしまう。 誠史さんは俺が身動きしてもまだ眠ったまま。 昨日の夜、一晩中キスしてくれるって言ってたのに、誠史さんは割と早い段階で眠ってしまった。 ロンドンから駆けつけて時差ボケもある中、葬儀に参列してからの俺とのお泊まり会だったから疲れてたんだと思う。 わかってたし、ゆっくり休んで欲しい気持ちはあったけど、ちょっと淋しかったから鼻の頭にカプッと噛みついた。 全然起きる気配がなかったから、誠史さんの下唇をペロリと舌でなぞる。 本気で寝入ってるからもうやりたい放題。 上唇を甘噛みしてみたり、何秒息を止めたままキスし続けられるか挑戦したり。 俺は思う存分誠史さんへのイタズラを楽しんだ。 今日も早く起きないと、またイタズラしちゃうから…なんて思いながら、鼻の頭を甘噛みしてみる。 さすがに起きるでしょ…と思ってたのに、まだ起きない。 キスしちゃおうかな…と、顔を寄せたら誠史さんと目が合った。 「おはよう、環生(たまき)」 「お、おはようございます…誠史さん」 キスしようとしてたのがバレて恥ずかしい。 ごまかすみたいにチュッとキスをしたら、ぐいっと抱き寄せられた。 「んっ…んんっ…」 全然おはようのキスっぽくない濃厚さ。 朝ってもうちょっと触れるだけの爽やかなキスじゃない…? 「環生…」 誠史さんの温かくて大きな手がバスローブの中に入ってきて俺の胸を撫でる。 あ、朝からいきなり…? 誠史さん、元気すぎでしょ…。 「せ、誠史さん。今からするんですか?」 「あぁ。帰る前にどうしてももう一度だけ環生を抱きたい」 嫌かい?…と、首筋にキスされる。 嫌な訳ないってわかってるくせに。 俺だってお別れする前にもう一度誠史さんを感じたい。 「誠史さんの意地悪」 そうつぶやいて誠史さんのバスローブを脱がせる。 「ははは。環生に求められたくて、つい…な」 「もう…」 誠史さんの頬を両手で包む。 自分からちょっとエッチなキスを仕掛けると、すぐに応えてくれる。 下半身を擦りつけ合いながら唇を交わすと、気持ちよくて心も体もすぐにとろとろ。 誠史さんの手を握ってお尻に導くと、嬉しそうに微笑んで触れてくれた。 「はぁ…あったかくて幸せ…」 今朝は寝バック。 後ろからぎゅっと抱きしめられたまま、体の奥で感じる誠史さん自身の熱。 「嬉しい事を言ってくれるなぁ」 喜んだ誠史さんが耳やうなじにキスしてくれる。 ふわふわ優しい気持ちになるし、このイチャイチャ感が好き。 俺も振り返って唇を寄せる。 あと数時間したら誠史さんとお別れ。 気にしないようにしてるけど、どうしても気にしてしまう。 次に会える時まで誠史さんを覚えていたい。 俺の事も覚えていて欲しい…。 ちょっとだけ淋しい気持ちになっていると、少しずつ誠史さんが動き出す。 俺の気持ちを察してくれたのかな…。 俺の手を握ってゆるゆると出入りする誠史さん自身。 きゅっと握り返してキスをねだる。 「環生…いいかい?」 「うん…、誠史さん…」 甘くて優しい誠史さんの合図。 包み込むように俺を抱きしめた誠史さんは、腰を動かし始めた。 一緒に胸をつままれて前を扱かれる。 「あっ…ぁ…あん…そこ…あぁっ…」 誠史さんの張り詰めた先端が、内側を何度も何度も擦っていく。 刻みつけるような動きに満たされていく。 「可愛くて仕方ないなぁ、環生は」 耳元で聞こえる誠史さんの声。 荒くなってきた吐息…。 それを聞いてるだけで体が熱くなる。 誠史さんはきっと俺を後ろだけでイカせるつもり。 だって性器を扱くのを止めて、俺の好きな両胸の先をカリカリと引っかき始めたから。 ズン…ズン…と、深いところを誠史さんで埋め尽くされる感じ。 「誠史さん…。いつもの…してください…」 「いつものって何だい?」 また誠史さんの意地悪が始まった。 すぐ俺にエッチな事を言わせたり、おねだりさせたりするんだから…。 わかってるけど、気持ちよくなりたくて我慢できない。 それに、エッチな俺はおねだりしてる自分にも興奮するし、それが全部叶えてもらえる事も快感。 「中…。前立腺…擦って欲しいです…」 「エッチな環生は胸を愛撫されながら、前立腺をどうやって擦って欲しいんだい?」 誠史さんの指先が俺の両胸を丹念にこねる。 もう胸だけでイッてしまいそう…! 「誠史さんの硬いので速くいっぱい擦って…。訳がわからなくなるくらい気持ちよくして…」 「あぁ、そうしよう」 誠史さんの腕に力がこもる。 中の誠史さん自身も体積を増した気がする。 俺は瞳を閉じて、体の細胞全部で誠史さんを感じる。 誠史さんの律動や体温、肌の感触。 においも吐息も、繋がってる時の幸せな気持ちも…。 「誠史さん…、イク…お尻でイッちゃう…」 俺は果てたい欲望を堪えながら必死にキスをねだる。 深く舌を絡めて淫らな気持ちになるけど、息ができないし上手く喘げない。 でも…イキそう…。 「んっ…んんっ、はぁ…ん…、ん…んんッー!!」 俺は誠史さんの腕をぎゅっとつかみながら、高みへと連れていってもらったんだ…。

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