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第7章 第4話

「お誕生日おめでとう。メリークリスマス。これからも仲良くやっていこう、乾杯」 「乾杯!」 秀臣(ひでおみ)さんの乾杯の合図で4人の誕生日会とクリスマスの合同パーティーが始まる。 秀臣さんと麻斗(あさと)さんが買ってきてくれたカラフルで美味しそうなサラダやオードブル。 オシャレな味のするチーズのおつまみ。 ちょっぴり大人味のシャンパン。 俺が作ったコーンスープとから揚げも好評で嬉しい。 この日のために買った大きなツリーとクリスマスソングのCDもいい感じ。 こんなに賑やかで楽しい誕生日もクリスマスも久しぶり。 ケーキの蝋燭は誕生日が早い人から順番に吹き消した。 3日が麻斗さん、15日が秀臣さん、21日は俺、28日が柊吾(しゅうご)。 皆でイチゴがたっぷり乗った生クリームケーキを食べて、トランプでババ抜きをして、プレゼント交換をした。 秀臣さんが選んだ室内プラネタリウムは柊吾の元へ。 麻斗さんが選んだ冬限定の紅茶とクッキーのセットは俺に。 柊吾が選んだオルゴール付きの写真立ては秀臣さんに。 俺が選んだアロマキャンドルのセットは麻斗さんの元へ。 どのプレゼントも皆で楽しめそうな物ばかり。 それぞれが皆で過ごす前提でプレゼントを選んだその気持ちが嬉しかった。 食後はソファーで紅茶を飲みながら室内プラネタリウムタイム。 麻斗さんが部屋の電気を消してアロマキャンドルに火を灯した。 ゆらゆら揺れる柔らかな灯りと甘いバニラの香り。 天井に映し出される星空がロマンチック。 ほろ酔いでふわふわ気持ちいいし、部屋も薄暗くて雰囲気もいいから人肌が恋しくなる。 隣にいた麻斗さんの肩に頭を預けてみた。 「どうしたの、環生。甘えたくなった?」 「うん…ちょっとだけ」 俺が答えると、麻斗さんはそっと肩を抱いてくれた。 「俺にも甘えろよ」 柊吾が俺の側へ移動してきて、俺の手を握る。 隣にいる秀臣さんもさり気なく『俺もいるぞ』アピールをしてくれる。 「キスして…秀臣さん」 一番控えめな秀臣さんに声をかけた。 遠慮がちな秀臣さんが仲間はずれみたいになってしまうのが嫌だった。 麻斗さんは俺が瞳を閉じたらすぐにキスしてくれるし、柊吾なんて何も言わなくてもキスしてくるから。 「いいのか、環生」 「うん、秀臣さんとしたい」 秀臣さんに手を伸ばすと、少しずつ近づいてくる気配。 大きな手が頬に触れて、ゆっくりと唇が重ねられた。 シャンパンと紅茶がミックスされたような大人の香り。 触れてるだけの優しいキスなのに、何度もしてると体が熱くなってくる。 肩に触れる麻斗さんの手の温もりや、俺の手を握る柊吾の手の力強さも感じてるからかな…。 「どうしよう…エッチな気持ちになってきちゃった」 もっとして…って秀臣さんに伝えると、頭を撫でられる。 「実は環生にプレゼントがある」 秀臣さんは微笑みながらそう囁いた。

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