166 / 420

第7章 第5話

お風呂を済ませた俺に秀臣(ひでおみ)さんが着せてくれたのは、シルクみたいに柔らかくて光沢のある素材の真っ赤なサンタ服。 上着とズボンのセパレートタイプでパジャマにもなりそうな感じ。 下着ももちろん秀臣さんの手作り。 赤い総レースのボクサーブリーフ。 ピッタリしたデザインだけど、窮屈にならないように前の部分がゆったりしてるからはき心地もいい。 しかも前開きだからそこから手を入れたり、性器だけを出したりできそう。 お尻の部分も同じような感じのデザインだから、はいたままでもセックスできそうな仕上がり。 秀臣さんのエッチなプレゼント。 俺とセックスする前提で作ってくれたのが嬉しい。 サンタコスプレと言っても女装じゃないから楽しい。 皆に可愛いって言われたいって思ってるし、抱かれて可愛がられたいとも思ってるけど、自分では男のつもりだから。 女の子の代わりじゃない男のままの俺を愛して欲しいから。 秀臣さんにエスコートされてリビングへ行く。 「環生(たまき)、よく似合ってる。可愛いよ」 すぐに麻斗(あさと)さんが側に来て頬にキスしてくれる。 「あ、ありがとう…」 柊吾(しゅうご)はチラッと見ただけで何も言ってくれない。 きっと照れてるんだと思う。 単純な柊吾は可愛いおねだりとか、エッチな洋服とか、割とベタな感じに弱いから。 「可愛いサンタさんにプレゼントがあるよ」 麻斗さんに促されてソファーへ座る。 3人からだよ…と、差し出されたのはリボンがかかった高級ブランドの小箱。 「えっ、まだプレゼントがあるの…?」 サプライズのプレゼントに戸惑う。 皆が側にいてくれるだけで幸せなのに、皆と過ごすためのサンタ服を作ってもらった上に、プレゼントまでもらえちゃうなんて…。 「もちろんだ。環生のために選んだんだから」 秀臣さんが微笑むと、柊吾もうなずいた。 「ありがとう…嬉しい…」 小箱を開けると、中にはブレスレットとアンクレットと、ピンキーリングが入っていた。 普段使いできそうな華奢でシンプルなデザインのシルバー素材。 同じシリーズだから、3つ全部身につけたらトータルコーディネートもできるし、単品で身につけてもオシャレ。 3人で相談してくれたのかな。 誰のアイディアなんだろう? 「ありがとう、秀臣さん、麻斗さん、柊吾。大切にするね」 俺にはもったいないくらいの高級アクセサリー。 でも皆がわざわざ俺のために用意してくれたから、ありがたくいただく事にする。 このアクセサリーに見合う人間になるんだ…と心に誓いながら。 秀臣さんがブレスレットを右手につけてくれた。 幸運が訪れるようにって。 麻斗さんはアンクレット右足に。 左足は本当に好きな人ができたらつけるといいよって。 柊吾はピンキーリングを右手の小指にはめてくれた。 お守りだって。 『結婚指輪は左手の薬指』程度の事しか知らなかった俺。 つける場所にちゃんと意味があるって初めて知った。 そんな細かいところまで考えて選んでくれたのが嬉しい。 後で自分でも意味を調べてみよう。 「実はね…俺も皆に内緒でプレゼント用意したの…」 こっそりクローゼットに隠しておいた3つの小箱。 中身は革素材のキーホルダー。 秀臣さんは黒で、麻斗さんはベージュ、柊吾はカーキ色。 誠史(せいじ)さんは紫で、俺はネイビーにした。 筆記体でそれぞれの名前を刻印してもらった。 皆お揃いにしたのは理由がある。 これに大好きなこの家の鍵をつけて持っていて欲しいから。 このキーホルダーを見て、皆が俺を思い出して帰ってきてくれたら嬉しいから。 それに…できればその家族の輪に俺も入れて欲しいから。 「ありがとう、環生」 秀臣さんが俺を膝に乗せてぎゅっと抱きしめてくれる。 「嬉しいよ、環生。ありがとう」 麻斗さんも隣に来て頭を撫でてくれる。 「ありがとな、環生」 柊吾は相変わらず照れくさそうにしながら手を握る。 3人に喜んでもらえてホッとする。 3人の喜ぶ顔を想像しながら、ずっとずっと何をプレゼントしようか考えてたから。 「さぁ、可愛く着飾ったサンタさんをベッドへエスコートしないと」 麻斗さんが恭しく俺の手を取ってキスをする。 こんな王子様みたいな事されたら、ときめいちゃう。 「サンタさんはいつも俺たちのために家の事を頑張ってくれてるからね。今夜は俺たちが環生に素敵な夜をプレゼントするよ」 「素敵な夜…?」 『ベッドで過ごす素敵な夜』って単語にエッチな妄想が止まらない。 皆とエッチな事をしてる姿を想像したら、お腹の奥の方が甘く疼いた。 「そう。甘くて優しくて、ちょっと刺激的な夜だよ」 麻斗さんは色っぽく微笑んだ。

ともだちにシェアしよう!