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第7章 第33話(※)side.誠史

〜side.誠史(せいじ)〜 「俺…誠史さんの前では我慢したくない…」 大切に可愛がっている環生(たまき)の願い。 素の自分を曝け出してもいい相手だと認識されている事が喜ばしかった。 俺にはどんなワガママを言っても許されると思っているのかも知れない。 つくづく男は単純な生き物だと思う。 自分が環生の特別だと感じた途端、俄然力が湧いてくる。 こうなったら、環生の望む以上に与えてやろう。 ありとあらゆる全ての欲求を満たしてやろう。 「環生は何も我慢しなくていい」 きつく抱きしめて背中や腰を撫でた。 「…いっぱい気持ちよくして…誠史さん」 官能を刺激するような濡れた声。 いつもの甘えたがりな環生とは思えないほど妖艶な仕草で抱きついてくる。 太ももを環生の下半身に押し当てながら深く口づけて飢えた舌を絡めとる。 唾液に味がある訳がないのに、環生の口内はいつも甘やかだ。 様子を見ながら舌だけでなく、頬の内側や上顎にも舌を這わせると、可愛い吐息が甘く乱れていく。 「ん…はぁん…」 うっとりした表情で俺にされるがままの環生。 すっかり俺のキスに夢中のようだ。 部屋着の裾から手を忍ばせて、薄い腹に触れる。 温かくて触り心地のいいしっとりした素肌。 痩せているのに、どことなく柔らかい。 肌触りを楽しむように体中を撫でながら、環生の好きな胸へ。 繊細で敏感な先端には触れずに周りだけをゆっくりなぞる。 すぐに気持ちよくして欲しいと求めるのに、焦らされるのも好きな環生。 我慢できなくなって恥ずかしい言葉でねだる自分に興奮するし、飢餓状態の体に一気に与えられる快楽も好きだ。 「あぁん、もっと…」 腰をくねらせながら胸を擦りつけて少しでも快感を拾おうとする姿は淫らで美しい。 「環生は欲張りだなぁ」 体勢を変えて覆いかぶさると、環生の瞳がとろけた。 男に組み敷かれて重みや熱を感じると、興奮して疼く淫らな体。 環生の両手を頭の上でひとまとめにして、今脱いだばかりの俺のニットを握らせた。 「今から環生の敏感な胸をたっぷり可愛がろう」 「……っ…」 スウェットの裾を捲り上げて、剥き出しにすると慎ましやかに存在していた胸の先が膨らんでいくのが見えた。 それを察した環生も恥ずかしそうな顔をする。 「環生の胸が丸見えだ。舐めて欲しそうに尖ってきたなぁ」 顔を近づけてふうっと息を吹きかけると、環生の瞳が潤んだ。 「や…恥ずかしい」 「恥ずかしいといつもより感じるんだろう?」 体毛の薄い脇にそっと唇を寄せると、刺激に弱い体がビクリと反応を示した。 ここも性感帯のようだ。 「環生は脇の下までキレイだなぁ」 「んっ…はぁん…だめ…。くすぐったい…」 身をよじらせる環生を軽く抑えつけて、敏感な脇に口づけて舌を這わせる。 何往復かさせると、羞恥心で真っ赤な顔をした環生の腰が艶めかしく揺れた。 快楽を期待して熟れた胸の先はもう食べ頃だ。 唾液を垂らすと、テラテラと光った。 フルーツケーキの上に乗っているゼリーコーティングされた果実を思わせた。 「瑞々しくて美味しそうだ」 環生に見せつけるように左胸の先を口に含んだ。 わざとジュウっと音を立てながら吸いついて激しめに舐め回す。 右胸は少し乱暴につまんで揉んで、指先でカリカリと引っかくとその度にビクンビクンと体が跳ねる。 「んっ…あっ、ぁ…あぁん…」 淫らな声に煽られて今度は右胸にしゃぶりつく。 舌先で転がして、軽く歯を立てる。 唾液で濡れた薄桃色の左胸もつついてこね回す。 「はぁん…あぁっ…あんっ、気持ちいい…」 いつもより強めの愛撫に悦び震える環生の体。 だんだん色づいていく両胸も、感じる声もたまらなく愛おしい。 胸だけでイカせるつもりで絶え間なく愛していくと、環生がイヤイヤをする。 「だめ…誠史さん。パンツ脱がせて…」 「時間はたっぷりあるんだ。下は後で可愛がってやろう」 気づかないふりをして胸をいじり続ける。 「違うの、んっ、あぁん…。このままされたらイッちゃう…」 「胸に触れているだけなのに下でイクのかい?」 両胸の根本をつまんだまま、人差し指でしつこく引っかくとだんだん吐息が荒くなる。 環生の好きな指づかい。 このまま続けたらいずれ果てるだろう。 「あっ、あぁっ…だめ…」 嫌がりながら胸を突き出して愛撫を求めてくる。 俺のニットをぎゅっと握りしめたまま。 腕を拘束している訳でもないし、動くなとも言っていない。 本当に嫌ならいくらでも逃げられる状況だが、環生はわざとそれをしない。 この非日常な行為が興奮を増幅させるのを知っているから。 「パンツをはいたままイクなんて環生のここは堪え性がなくてヤラシイなぁ」 羞恥心を煽るように囁くと、環生の感度が上がる。 きっと今、指や性器を挿入していたらうねって吸いつく内壁がギュウギュウと締めつけてくるだろう。 「誠史さん、だめなの…」 眉間にシワを寄せて必死に我慢する環生。 だめだと言われると、余計にイカせたくなる。 両胸をいじりながら、耳元へ唇を寄せる。 「可愛い環生。イクところを見せてごらん」 耳元で囁いて、小さな耳の穴に舌先を挿れると、環生の体が弾かれたように跳ねた。 「んんっ…あっ、せ…じさん。だめ、もうイッちゃう……あァぁぁんっ!」 我慢の限界を迎えた環生は、激しく体を痙攣させながら絶頂を迎えた。

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