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第8章 第27話(※)
「動くね…、賢哉 さん」
「無理しなくていいからね」
賢哉さんのおでこに、わかったよ…のキスをする。
いつもは皆に甘やかされるセックスばかりだから、上手く動けるかな…。
賢哉さんの肩につかまりながら、そっと腰を持ち上げてみた。
「んんっ…」
賢哉さん自身が抜けていくのも気持ちよくて思わず声が出てしまう。
「あ…」
「抜けちゃったね」
大丈夫だよ…って笑ってくれた賢哉さんは手で性器を固定してくれた。
「ごめんね、賢哉さん。上手くできなくて…」
「謝る必要はないよ。抜けたおかげで環生 が自分で挿れるところが見られるから、むしろラッキーかな」
ふふっと笑った賢哉さんは顎にチュッとキスをして励ましてくれた。
優しい賢哉さん。
「んっ…」
全身の力を抜いて、蕾に当てがった賢哉さん自身をゆっくり受け入れていく。
大丈夫。
賢哉さんは失敗してもがっかりしたり、怒ったりしない。
アクシデントだって一緒に楽しんでくれるはず。
賢哉さんの先端を扱くのをイメージしながら浅く小刻みに動いてみる。
俺が動く度にジュプジュプとか、グチュグチュ…とか濡れた恥ずかしい音がする。
「気持ちいいよ、環生」
賢哉さんは俺の動きに合わせて胸の先を舐め始めた。
舌が触れてくれるのは挿れる時だけ。
俺が頑張れば頑張っただけ与えられる快感。
「はぁっ…あっ、あぁん…」
最初は2人で気持ちよくなりたいって思ってたのに、だんだん自分の欲求を優先してしまう。
もっと激しく舐め回して欲しくて一生懸命腰を振り続けた。
「献身的な環生を独占できるなんてたまらないな。ご褒美をあげないと」
「ひゃあん、奥だめぇ…あぁぁっ!」
賢哉さんは狙いを定めたみたいに的確に俺の快楽スポットを一突きした。
愛して欲しくてウズウズしてる前立腺を何度も何度も突き上げられて、その度に精液を撒き散らしてイッてしまう。
精液が出なくなってからは、もう中でイキっぱなし。
絶頂の連続で感覚がなくなってくる。
脚はガクガクだし、体にも力が入らない。
ただ賢哉さんに身を委ねて喘ぐだけ。
「あぁ、可愛い。環生の淫らな顔を見ていたらイキたくなってきたよ」
賢哉さんは余裕たっぷりで俺の前髪をかき分けたり、頬を撫でたり。
お願いだから早くイッて欲しい。
このまま気持ちいいのが続いたらおかしくなっちゃう。
脳までとろけて戻ってこられなくなる…。
「イッて…賢哉さん。あぁん…トロトロの精液…全部中に…はぁんっ!」
まだおねだりの途中だったのに、賢哉さんはフィニッシュのための動きを始めた。
俺は感覚のない下半身に力を入れながら賢哉さんが果てるのを見届ける。
「あぁ…環生、イクよ…」
グッと腰を抱き寄せられたと思うと、賢哉さんの下半身がビクビクッと痙攣した。
自然にこぼれた賢哉さんの甘い吐息と、中出しされてる感覚に、心も体も満たされていくのを感じていた…。
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