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第9章 第16話(※)side.柊吾
〜side.柊吾 〜
「やぁん、外でするの…恥ずかしい…」
「そう言いながら青姦楽しんでるんだろ?」
俺が提案したのは露天風呂での3P。
気配り屋の環生 は、俺たちとの行為に溺れているようだが、いつも物音や振動を気にしながら抱かれている。
一度でいいから、周りを気にせず本能のままセックスを楽しんで欲しかった。
かと言って公園や山で本気の青姦をする勇気はない。
きっと環生も、誰かに見られたらどうしようって、スリルより不安を感じるに決まっている。
でも、せっかくの記念旅行だから何か特別な体験をさせてやりたかった。
『誰にも見られる心配はないが、非日常的な屋外でのセックス』は、環生を悦ばせてやれるに違いない。
驚いた環生は『嫌だ、恥ずかしい』を連発したが、『家や大勢泊まるホテルでは絶対にできない事だ。チャンスは今だけだ』と悟したら、思い直したようだ。
季節限定や数量限定のスイーツが好きな環生は、こういう『限定モノ』に弱い。
最終的に好奇心が勝った環生は3人で露天風呂セックスをすると言い出した。
「んっ…あぁっ…あん、あんっ、あぁん…」
乱れる環生の腰をつかんで、立ちバックでガンガン攻める。
俺の体がぶつかる度にぷるぷる揺れる肉づきのいい尻と、細い腰回りのアンバランスさが最高にエロい。
俺に愛されながら目の前の麻斗 に抱きついてキスをねだる環生の顔が見れないのが惜しい。
絶対ヤラシくて可愛いに決まってる。
麻斗は環生の体を支えながらキスに応えて、胸や背中を撫でる。
「環生は恥ずかしいと感じるんだろ…」
耳元で吐息混じりに囁くと環生の体がビクッと跳ねた。
環生は俺の囁きに弱い。
前に『柊吾がわざとしてるってわかってるのに、その声で囁かれると、すぐに感じちゃうから悔しい』って膨れっ面をしていた。
環生の好きなこの声で鼓膜も愛してやりたい。
「恥ずかしがる環生の赤い頬が可愛いよ」
環生の可愛い顔を独り占めする麻斗が嬉しそうに唇を寄せる。
いつもより深いキスで、口の中じゅう性感帯な環生の足腰はガクガク。
今にも座り込んでしまいそうだ。
自分がするって言ったのに、『明るい太陽の下でこんなエッチな事してるなんて恥ずかしい』とか思ってるんだろうな。
汗ばんだ体を海風が撫でていく。
俺も屋外でこんな事するのは初めてだから、やたらと興奮する。
環生もきっと興奮してキュンキュンしているはずだ。
環生は恥ずかしがると感度が上がる。
『いけない事してる自分』に興奮するんだ。
「柊吾…ぎゅってして抱いて…」
振り返って涙目でおねだりする環生の姿に、俺の下半身に力が漲る。
「あぁ、いくらでもしてやるからな」
檜の湯船の縁に座って手を伸ばす。
環生はモジモジしながらも嬉しそうに俺の膝に乗ってきた。
俺にしがみつく環生の体を支えながら対面座位で繋がった。
幸せそうな笑顔に胸が熱くなる。
「何だよ、可愛い顔して」
照れ隠しに環生の鼻の先をきゅっとつまむと、もっと嬉しそうに笑った。
環生の柔らかな尻を両手でつかんで、ズン…ズン…とゆっくり奥深くまで擦ってやると、いい反応をする。
環生の好きな前立腺に当たらないようにして、甘イキする環生を眺めるのが楽しくてたまらない。
「やだ、柊吾…意地悪しないで」
「意地悪なんてしてないぞ」
とぼけて眉間にキスをする。
「麻斗さん、柊吾が意地悪してくる」
そんな事わざわざ言いつけるなんて子供みたいだ。
年上のくせに子供っぽいところが可愛いと思う。
「じゃあお尻じゃないところでイケるように両胸を触ってあげようね」
そう言った麻斗はゆっくり環生の胸に触れ始めた。
「もうっ、麻斗さんまで…」
ちょっとむくれた環生も可愛い。
麻斗もきっと意地悪をしてわざと環生の好きなところを外しているんだろう。
いつもならもっと巧みな指づかいに翻弄されてアンアン喘ぐはずだ。
麻斗を見ると、黙ってうなずいたから、やっぱり確信犯だ。
「やだぁ、お願い。もっとして…」
「もっとどこをどうして欲しいんだよ」
言ってみろよ…と、顔をのぞき込んでやると、茹でダコみたいに真っ赤になった。
「俺の…ぜ、前立腺を…柊吾の…」
環生のご指名で顔がニヤケそうになる。
もう少しヤラシイ事を言ってくれたら、俺の下半身はエネルギーフルチャージだ。
続きを待っていると、環生はぷうっと頬を膨らませた。
「環生?」
「やだ…言わない。俺は麻斗さんと柊吾にエッチな事囁かれながら気持ちいい事して欲しいの」
「俺だって環生のヤラシイ言葉聞きながら抱きたいぞ」
「だーめ。俺の希望が最優先」
お願い、柊吾…なんて囁かれたらもうだめだ。
誘うようにキュ…キュ…と蕾で締めつけられたら降参だ。
例え環生がわざと可愛く振る舞っているとわかっていても、可愛すぎてだめだ。
「すごい…柊吾。今、大きくなった…」
恥ずかしそうな環生はきゅっと体を寄せてきた。
あぁ、だめだ。
可愛すぎるだろ…。
堪えきれずに環生の首筋にむしゃぶりつく。
そこら中にキスしながら腰を進めると、麻斗も環生の胸に触れ始めた。
環生の好きなところばかりに触れると、体がビクビクッと跳ねる。
「はぁん…。柊吾のエッチな吐息…もっと聞きたい…」
とろんとした表情で俺を求めながら、麻斗と甘くて深いキスを交わす環生。
瞳の前で繰り広げられるキスシーン。
それを直視したら、もう下半身が限界だ。
「…っ、環生…もう…」
「俺も…もうだめ…。んんっ───」
「環生…!」
イク瞬間、環生がギュッと俺を締めつけた。
一滴残らず搾り尽くすかのような環生の蕾。
俺は環生の鎖骨に吸いつきながら、奥の奥に精を放った。
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