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第11章 第16話(※)side.柊吾
〜side.柊吾 〜
「んんっ、ぁ…はぁん…」
俺を受け入れたまま秀臣 と麻斗 を扱いたり、フェラをしたりしながら腰を振るから、環生 はもう汗だくだ。
ローションや汗が混じって、触れ合っている部分はトロトロのビショビショだ。
セックス中の環生は普段の素朴な雰囲気からは想像できないほど色っぽい。
甘えるような可愛い喘ぎ声も、涙目で悦ぶ表情も、感じるとほんのりピンク色になる肌も。
恋を知った環生。
アイツとする時はどんな風にするんだろう。
好きな男に抱かれて、俺たちとする以上に甘く乱れるんだろうか、それとも緊張して控えめなんだろうか。
好きな男と心も体も満足するようなセックスをして欲しいと思う反面、満たされすぎて俺たちとする気がなくなったら淋しいと思う。
俺たちとのセックスに夢中になって欲しいと思う反面、好きな男との行為に物足りなさを感じて環生が一生淋しい思いをするのも耐えられない。
「柊吾、見て…」
環生は体を繋げたまま体の向きを変えて、背面騎乗位になった。
両手を前について尻を突き出すようなポーズをすると、腰を前後に動かし始めた。
エッロ…!
エロ過ぎだろ…。
ズブ…ズブ…と、環生に出入りするのが丸見えだ。
体の動きに合わせて揺れるチェーンも想像以上エロかった。
「どう?興奮する?」
秀臣さんも麻斗さんも見て…と誘いながら腰をくねらせる環生。
恥ずかしさを堪えているのか、耳まで真っ赤だ。
自分が何をしたら俺たちが喜ぶかを知っている環生。
その振る舞いは明らかに俺たちを喜ばせるためだけのもの。
俺たちのために一生懸命な環生も可愛いが、だんだん不安になってくる。
いつもなら騎乗位を始めても『やっぱり柊吾が抱いて』と甘えてくる環生。
俺が『エロいポーズしてくれよ』と言っても、恥ずかしがってやらない環生。
今日に限ってどうしてそこまでサービス満点なんだ…?
まさか…。
体を起こして環生の腰を引き寄せた。
膝の上に乗せて包み込むように抱きしめる。
「柊吾…どうして…?」
「1人でそんなに頑張らなくていい」
耳元でそう囁くと、環生はピクッと反応した後、急におとなしくなった。
やっぱりそうか…。
きっと自分に恋人ができて、俺たちに不自由な思いをさせるから…と、気をつかって頑張っていたんだ。
俺たちに愛想を尽かされないよう、俺たちに奉仕して愛されようとしていたんだ。
「頑張りすぎだよ、環生。誰も無理をせず、皆で気持ちよくなるのが俺たちのセックスだよ」
麻斗は環生の頬を撫でて、柔らかな頬にそっとキスをする。
「環生を愛でるのは俺たちの楽しみだからな」
秀臣も反対側の頬にキスをした。
「そうだぞ、環生。この家にいる時の環生は俺たちの可愛い環生だ。恋人ができたからって何も変わらない」
そう伝えて汗でしっとりした髪に口づける。
髪のにおいも抱き心地も変わらない。
俺たちの知っている環生だ。
「…ありがとう。俺ね…不安だったの。香川 さんと恋人になれた事は嬉しいけど、皆が俺とエッチな事してくれなくなったら淋しいなって思って…」
先を想像したのか、震えた小さな声で話す環生はもう泣きそうだ。
何があったって俺たちが環生を手離す訳がない。
俺たちに気をつかう必要もないし、もっと自信を持てばいい。
環生の可愛いワガママを叶えるのは、俺たちの喜びだから。
「普段通りの環生でいいんだよ。欲しくなったら欲しがる環生でいいし、気が向かなかったら何もしなくていい。頑張って愛されようとしなくても、俺たちは環生が好きだし、この家にいて欲しいと思ってるよ」
そうだよね、秀臣…と麻斗が話を振ると、すぐに秀臣がうなずいた。
口数の少ない秀臣は環生の左手を取ると、慈しむように撫でて手の甲にキスをした。
「ありがとう…」
環生はポロポロと嬉し涙を流した。
ズズズっと鼻水をすする環生も可愛い。
とにかく環生は何をしても可愛いんだ。
「環生…言えよ。どうして欲しい?」
耳を甘噛みしながら声をかける。
環生は少し考えるようなそぶりをしてから、遠慮がちに口を開いた。
「このままぎゅっと抱きしめながら抱いて…。口にも挿れて欲しい。上も下も皆で埋め尽くして満たして欲しいの」
いつもの甘えん坊で愛されたがりの環生らしいリクエストだった。
それでこそ俺たちの好きな環生だ。
全力で環生の望みを叶えよう…そう思った。
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