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第11章 第18話(※)side.秀臣
〜side.秀臣 〜
「環生 、無理をしなくていい」
麻斗 を咥えたまま、柊吾 に抱かれる環生が俺の下半身に触れる。
久しぶりの環生との時間。
確かに欲情はしているが、これ以上環生に何かさせる訳にはいかない。
「無理じゃないよ。皆としたい…」
訴えかけるような濡れた瞳に理性がぐらつく。
戸惑っているうちに環生は俺自身を握って扱き始めた。
環生は複数プレイをしている時も一生懸命だ。
複数だからと言って手は抜かない。
時々2人でしているのではないかと錯覚してしまうほど、相手に尽くす様子は健気そのもの。
環生の前髪をかき分けて額の汗を拭う。
初めて環生の前髪に触れた日を思い出した。
この家に来た時はあんなに初心だった環生。
俺たちとの生活で、だんだん開発されていった体。
心も体も充分に成熟した環生は恋をした。
環生は素直で優しくて控えめで可愛らしい。
甘えたがりで、淋しがり屋で周りに頼り切って生きているようだが、そこまで依存してこないし意外と芯も強い。
弱すぎず、強すぎず…諸々のバランスが取れていて『ちょうどいい』のが環生だ。
そんな環生に選ばれた相手は幸せだ。
賢くて気配りもできる環生はきっといいパートナーになる。
環生にも好きな相手と幸せになって欲しい。
「秀臣さんも美味しそう」
環生はペロリと下唇を舐めた後、俺自身を咥えて麻斗を扱き始めた。
「動いて…秀臣さん。俺の口で気持ちよくなって…」
「…いいのか…」
「うん…。して欲しいよ」
可愛い環生がねだる。
喉の奥を突いてしまわないよう加減しながら、後頭部に手を添えて腰を振る。
ジュボッ、ジュボッと濡れた音が響く。
何をされるのかわからないままフェラされるのもたまらないが、自分のペースで気持ちよくなれるのも悪くない。
「苦しくないか…」
俺を咥えたまま、うんうんとうなずく環生。
俺の腰をつかんで、もっと奥まで咥え込んだ。
「…っ、環生…。イキそうだ…」
柊吾の宣言に、環生の口の中が潤った気がした。
俺を咥えたまま、うんうんとうなずく。
その表情は嬉しくてたまらないといった様子だ。
柊吾は環生の上体を固定するように抱きしめて、さらに力強いピストンを始めた。
環生の一番奥に射精するつもりだろう。
環生もそれを望むかのように、柊吾に身を任せたままだ。
「出すぞ、環生…っ、んぁ…っ」
ブルブルッと体を震わせて絶頂を迎えた柊吾は、満足げな様子でまた環生を抱きしめた。
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