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第11章 第22話(※)
「…今だけは環生 を独り占めしてもいいか?」
「うん…。俺も柊吾 を独り占めした…んんっ…」
言い終わらないうちに抱きしめられて、息ができなくなっちゃうくらいの深い口づけ。
さっきより濃厚で甘くて激しい。
熱くて柔らかな舌が絡み合って溶けちゃいそう。
4Pをして、心も体も大満足したはずなのに、また体が火照り始めた。
柊吾は手慣れた様子で俺を丸裸にすると、秀臣 さんや麻斗 さんが口づけた所を上書きするように、体中あちこちにキスをする。
『独り占め』しようとしてるのかな…。
真っ直ぐに想いをぶつけてくる柊吾が可愛い。
柊吾の頭を抱き寄せるようにして、柊吾のキスを楽しむ。
俺からも柊吾にキスしたい。
気持ちは一緒だよ…って伝えたい。
ひととおり俺の体にキスをして満足そうな柊吾に、横になって…と囁く。
柊吾に覆いかぶさって、俺からもキスをした。
体を撫で回しながら顎や肩、二の腕に唇を寄せる。
柊吾にドキドキして欲しくて、わざとゆっくりめに。
お腹や腰骨にもキスをして、このままフェラをして…と思っていたら、『俺もする』って言い出した柊吾。
結局、2人でベッドに横になってシックスナインをする事になった。
お互いの太ももやお尻をぎゅっと抱き寄せて。
俺が舐める度にどんどん大きく硬くなっていく。
俺の体を愛してくれる可愛くて逞しい柊吾自身。
口の中を満たす体積や雄のにおいに誘われて奥まで咥え込むと、柊吾の陰毛が顎に当たってくすぐったい。
口いっぱいに頬張ったまま、キュッと口を窄めてはむはむすると柊吾の体がビクンと反応した。
「それ、めちゃくちゃ気持ちいいな。環生の中を思い出す」
柊吾も真似をしてはむはむしてくれる。
柔らかな唇やあったかい口の中、絡みついてくる舌に揉まれてるみたいな感触。
挿れた事がないからよくわからないけど、腰が抜けそうに気持ちいい。
「んんっ、あっ…」
俺は慌てて腰を引いた。
このままイッたら、さすがに力尽きてセックスどころじゃなくなってしまう。
もう挿れてアピールをすると、柊吾がまた覆いかぶさってくる。
今日の体位は正常位。
あえて言葉にはしないけど、何となくお互いのしたい体位がわかる。
今日は見つめ合って、ぎゅっとくっつきながらしたい気分。
柊吾の温もりと布団の柔らかさにサンドイッチされるとふわふわ幸せな気持ちになる。
「挿れるぞ、環生」
「うん…」
柊吾が挿れやすいように脚を開いて力を抜いた。
見つめ合いながら息を合わせて少しずつ一つになっていく。
もう何度も体を重ねて、慣れてるはずなのにこの瞬間が嬉しい。
体の奥で柊吾の熱を感じてうっとりしていると、ついばむようなキスをしてくれた。
「可愛いな、環生…」
柊吾の甘くて優しい声が心地いい。
頬を撫でる温かい手も、愛おしい人を見つめるような眼差しも、今は全部俺だけのもの。
柊吾を独り占め。
「嬉しいけど、恥ずかしいよ…」
「可愛いんだから仕方ないだろ」
体を繋げたまま触れるだけのキスをして、微笑み合って…またキスをして。
きゅっと抱きつくと頭を撫でてくれた。
「環生の中…落ち着く」
「俺もだよ…。柊吾と繋がってるって思うと幸せ」
リラックスした柊吾の優しい表情。
こんな柊吾を見れるのは俺だけの特権。
柊吾が頬を撫でながら鼻先にキスをしてくれる。
お返しに俺も同じ事をする。
指を絡めて手を繋いだり、背中を撫でたり。
またこうして柊吾と触れ合えるのが嬉しい。
そんな優しいイチャイチャタイムを楽しむうちにだんだんイク事なんてどうでもよくなってきた。
蜜を垂らして快感を求めていたはずの自分自身がふにゃふにゃになっていく。
気のせいか俺の中の柊吾も勢いがなくなってきたような…。
さっきまであんなにする気満々だったのに。
おかしくなって2人で吹き出した。
一度笑ったら我慢できなくて、2人で一緒に笑った。
キスをしながら繋げていた体を離して、パジャマを着て、腕枕でまったりタイム。
「環生が『もう無理』って言うまで抱き尽くすつもりだったのにな…」
俺の髪を指先に絡めて遊びながら柊吾がつぶやいた。
「柊吾が『もう無理』って言うまで中出ししてもらうつもりだったのにな…」
柊吾の口真似をすると、何だよ…と、鼻の先をきゅつとつままれた。
「今度、一滴残らず注ぎ込んでやるからな」
「うん…。楽しみにしてる」
チュ…と、唇の端にキスをすると、嬉しそうな柊吾に頭を撫でられた。
「これからも仲良くしてね、柊吾」
「あぁ。よろしくな、環生」
『よろしくね』と『おやすみなさい』のキスをした俺たちは、温もりを共有しながら、幸せな気持ちで眠りについた…。
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