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第13章 第3話
昨日は久しぶりに恭一 さんに会えた。
嬉しくて、帰りたくないな…って思ったけど、食後に少しドライブをして21時には家の前にいた。
保科 家の皆に心配をかけないように気をつかって帰してくれたんだと思う。
嬉しい気持ちと淋しい気持ちが入り混じる。
恭一さんとはキスからの進展はない。
なかなか会えない時はゆっくりペースがもどかしいと感じる時もある。
もし、体の関係があったらもっと愛されてる自信があるのかな…。
恭一さんは俺の恭一さんだってもっと実感できるのかな…。
そんな事を考え始めたら、胸がモヤモヤする。
恭一さんに酷い事を言ってしまいそうで怖くなる。
忙しい中、俺を想って編み物セットを用意してくれた恭一さん。
時間を作ってデートのお誘いをしてくれた恭一さん。
こんなに愛されてるんだから自信を持たないと。
恭一さんを側に感じたくて、俺はまた編み物を始めた。
久しぶりだから忘れてしまってる事もあるし、まだ指の感覚も戻って来ないけど、黙々と編んでいるとやっぱり楽しい。
恭一さんにはペンケースとポーチを作る事にした。
これならいつでも使ってもらえる気がするから。
ふとした瞬間に俺を思い出して欲しいから。
こんな穏やかな恭一さんの恋人生活も楽しいけど、性欲は変わらない。
時々無性にしたくなる。
そんな時は我慢しないで保科家の皆と一緒に仲良く過ごす。
俺との接し方に迷っていた柊吾 は、すっかり吹っ切ったらしく、暇さえあればキスしたり、お尻を撫でたりしてちょっかいを掛けてくる。
秀臣 さんや賢哉 さんとする事も増えた。
今までは恋人がいる秀臣さんや賢哉さんとエッチな事をするのは浮気みたいで後ろめたい気持ちになる事があったけど、俺も恋人持ちになったから立場は同じ。
その分、気軽にセックスできるようになった。
12月は保科家の皆と、俺の誕生日がある。
恭一さんは12月は繁忙期で全然お休みが取れないらしい。
恋人になって初めての誕生日もクリスマスも会えないなんて悲しすぎる。
柊吾に愚痴ったら、『俺が側にいる』と張り切り出した。
皆で話し合って、今年も誕生日会とクリスマス会の同時開催をする事になった。
皆でごちそうを食べてエッチな事をする。
去年柊吾と約束したから揚げも作ろう。
パーティーには賢哉さんにも参加して欲しいけど、さすがに保科家の皆とする4Pは参加しづらいと思う。
賢哉さんの希望を確認したら、昼間のパーティーには参加して、4Pに混じるのは遠慮するとの事だった。
でも、俺を抱きたいって言ってくれたから、エッチな事をするのは保科家チームと、秀臣さん&賢哉さんチームの二部制になった。
秀臣さんは自動的に両方参加。
さすがに一晩で二部は無理だから、エッチな事をするのは前夜祭と当日に分ける事になった。
連日皆に抱いてもらえるなんて楽しみすぎる。
俺は皆とするセックスが大好き。
ごちそうは何を作ろうかな…。
皆にコースターを編んでみようかな。
夜の部に向けて体力作りとストレッチもしよう。
俺はパーティーが楽しみで仕方なかった。
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