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第13章 第22話
〜side.恭一 〜
大好きな環生 さんと過ごす初めてのバスタイム。
少しでも楽しいひと時になるように…と、願いを込めて泡風呂を準備した。
こだわりのバスルーム。
環生さんにも気に入ってもらえたら嬉しい。
一緒に入るのが楽しみで、環生さん用の手桶やボディタオルも買い揃えた。
体を洗う時に見た環生さんの後ろ姿。
全体的にスレンダーなのに、腰からお尻のラインがなだらかな曲線を描いていて、とても魅力的。
キメの細かそうな柔らかな肌。
早く触れ合いたいのに、お互いにどことなく気恥ずかしくて、結局背中と腕を洗い合っただけ。
下半身をタオルで隠しながらバスタブへ。
泡風呂にしてよかったと思う。
体が見える透明なお湯だったら、きっと気まずい雰囲気のままだっただろうから。
「緊張しちゃうけど…恭一さんとお風呂に入れて嬉しいし、泡風呂も楽しいです」
恥ずかしそうにうつむきながらも気持ちを伝えてくれる環生さん。
「私もです。環生さんと過ごせて嬉しいのに、どう振る舞ったらいいか…」
「一緒…ですね」
嬉しい…と微笑んだ環生さんは、両手で泡を集めて遊び始めた。
愛らしい無邪気な様子を見ているだけで、仕事で張り詰めていた心がほぐれていく気がする。
こんなに可愛らしい宝物のような環生さん。
ずっとずっと大切にしたい。
私も一緒に泡を集めて、2人のバスタイムを存分に楽しんだ。
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