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第14章 第20話

恭一(きょういち)さんの寝息が聞こえ始めたのを確認してから、そっと目を開ける。 すぐ隣で眠る俺の大好きで大切な人。 寝顔まで整っていて素敵だなぁと思う。 俺のフェラで達した恭一さんは、あの後たくさんキスをしてくれた。 大好きです、愛しています…って言いながら。 恭一さんとエッチな事しちゃったんだ…。 改めて思い返すと、急に恥ずかしくなった。 日頃から保科(ほしな)家の皆ともっとスゴイ事をしていても、大好きな人とするのはまた別次元の話。 最初から本領を発揮したら、俺がエッチな事大好きだってバレてしまうから小出しにしていこうと思っていたのに。 あぁ、それなのに…。 待ち望んでいた恭一さんとの触れ合い。 感じる恭一さんや性器の硬さに興奮して、ついおねだりをしてしまった。 嬉しくて夢中になって、張り切りすぎてしまった。 慣れてて初々しさのカケラもないとか、淫乱とかマイナスな印象だったらどうしよう…。 エッチな俺は変えられないから、プラスなイメージを持ってもらえた事を願うばかり。 それにしても恭一さんの性器…俺の好みのタイプだったな…。 太すぎず、細すぎず…のいい感じのサイズ。 竿はちょっと長めで真っ直ぐで、奥まで届きそう。 カリのくびれはなだらかな感じだったから、強烈な気持ちいいセックスよりは、まったりピストンの穏やかなセックスが楽しめそうな感じ。 先走りもとろとろでたくさん出たから、生でしたらヌルヌルして気持ちよさそう。 精液もサラッとしてたし、においも控えめだからフェラも、飲みくだすのもしやすそう。 そんな甘い妄想をしていたら、体が熱くなってお腹の奥の方がムズムズしてきた。 はぁ…欲しいな…。 でも、今は我慢、我慢。 …とは思うけど、ちょっとだけ。 寝返りをするふりをして、そっと恭一さんのバスローブに手を忍ばせる。 恭一さんの恭一さんは、お休みモード。 ふにゃっとした感触が可愛くてキュンとなる。 さっきまであんなに硬かったのに。 楽しくなってきて、パンツの上から何度か撫でてみた。 特に反応がなかったから、今度はツンツンとつっついてみる。 恭一さんに気づかれたらどうしようっていうドキドキ感と、このまま触り続けたらどうなるんだろうって好奇心が入り混じる。 手のひらで包み込むようにして揉んだり、少しだけ扱いたり。 イタズラを繰り返していたら、ムクムクと大きくなってきた。 か、可愛い…。  どうしよう、直接触りたくなってきた。 でも、さすがにバレるよね…と思いながらチラッと恭一さんを見ると、眠っているはずの恭一さんと目が合った。 「きょ、恭一さん…!えっと…あの、その…」 慌てて手を引っ込めたけど、確実にバレてる。 どうしよう、どうしよう…。 「…眠れませんか?」 「ご、ごめんなさい…。ちょっとだけのつもりだったんですけど、可愛くてつい…」 「可愛い?私の性器が…ですか?」 「はい…」 絶対ドン引きされたに決まってる。 もしかしたら嫌われたかも…。 怖くて恭一さんを見られない。 「環生(たまき)さんは面白い人ですね」 ふふっと笑った恭一さんは俺の頭を撫でてくれた。 予想外の反応に、俺の方が驚いてしまう。 「怒ってないんですか?その…許可もなく触っちゃったのに…」 「怒りませんよ。思う存分触ってください」 「い、いいんですか?」 「かまいませんよ」 触っていいと言われると、それはそれで恥ずかしい。 眠ってる時に触られたら落ち着かない気がするけど、本当にいいのかな…。 遠慮していると、そっと手を握られた。 「さぁ、どうぞ」 「じゃ、じゃあ…遠慮なく…」 夜も遅いし、恭一さんが興奮してしまわないよう、そっと手を添えた。 あったかくて、程よくボリュームがあって手になじむ感じ。 何か…落ち着くかも…。 「眠れそうですか?」 「た、たぶん…」 これ以上ムラムラ…しなければ…。 「愛していますよ、環生さん…」 「俺も…愛してます…」 恭一さんは優しく微笑むと、何事もなかったかのように眠ってしまった。 俺に大事なところを触られたまま。 恭一さんって…不思議な人…。 こうしてると、恭一さんも落ち着くのかな…。 明日…聞いてみようかな。 俺は恭一さんの恭一さんに触れながら眠りについた。

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