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第15章 第12話(※)
「もう、痛いよ…」
「環生 が俺を『可愛い』扱いするからだろ」
ちょっとスネた様子の柊吾 は、キスをしながら体勢を変えて覆いかぶさってきた。
そうやってすぐムキになるところが可愛いって気づいてないんだろうな…。
「本当にいいんだな?俺のベッドにいる時は俺の環生だと思って触れるぞ」
胸がドキン…と音を立てた。
さっきまでの可愛い年下の柊吾とは全然違う。
俺に欲情して、独占しようとしてる男の人の瞳。
「うん…いいよ…」
俺も柊吾に独占されたいし、独占したい。
返事をすると、大きな手のひらが頬に触れた。
黙って見つめていると、柊吾の親指が俺の下唇をゆっくりなぞっていく。
はむっと甘噛みして指先を舐めると、柊吾が真っ赤になった。
「…ドキドキした?」
「した。今ので我慢できなくなった」
柊吾はそれだけ言うと、俺の体をまさぐりながら激しめのキスを始めた。
柊吾に熱烈に求められると嬉しくなって、俺からも舌を絡めたり、柊吾が脱がせやすいように体を浮かせたり。
「エッロ…すごいな、環生のパンツ」
あっという間に俺をパンツ一丁にした柊吾は独り言のようにつぶやいた。
今夜のパンツは秀臣 さんお手製のシンプルな浅履きボクサーブリーフ。
真っ白で、薄くて伸縮性があるテラッとした素材だから、前の膨らみ具合がよくわかる。
先が濡れるとすぐにわかるし、お尻の谷間もうっすら透ける仕様。
普段履きもできるよう、純白レースのボクサーブリーフとセットになってるけど、今日は柊吾に喜んで欲しくてわざと履かなかった。
「このパンツ…俺のために履いたのか?」
「うん…。柊吾、喜ぶかな…と思って…」
濃厚なキスや愛撫でトロトロになったから、もうパンツが濡れている。
恥ずかしいから、隠したくて仕方ないけど、もっと見て興奮して欲しいとも思う。
「エロい見た目もだけど、環生が俺とヤラシイ事しようと思って、これを履いたその気持ちが嬉しい」
ご機嫌な柊吾は、嬉しそうに俺のおでこに唇を寄せる。
よかった、勇気を出して履いてみて。
「見ろよ、環生。もうこんなに勃ってる」
俺の手を取った柊吾は元気になった柊吾自身を擦りつけてきた。
うわぁ、すごい…。
硬くて熱くて、先が濡れていて美味しそう。
すぐにでも舐めたい気持ちを抑えながら、やんわりと握ってゆるゆる扱くと、柊吾は俺の首や鎖骨にせっせと口づける。
「なぁ、環生」
「ん…なぁに?」
「今日は…全部俺がしたい」
耳元で響く甘い囁き。
俺は胸の高鳴りを感じた…。
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