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第15章 第14話(※)side.柊吾

〜side.柊吾(しゅうご)〜 「キツくないか、環生(たまき)」 たっぷり蕾をほぐした後、正常位で一つになった。 甘えん坊の環生は、とにかくくっついたまま体を繋げたがるし、俺も嬉しそうに俺を受け入れる環生を見るのが好きだ。 色々試してみたい気はするが、結局ほぼ同じパターン。 それなのに全く飽きる気がしない。 「うん…。気持ちいいし…あったかい」 「だな…」 髪を撫でると、ふにゃっと笑う環生がどうしようもなく可愛い。 抱く度に可愛さが増していくし、体のなじみ具合も感度もよくなってもう最高だ。 環生とのセックスは多幸感の塊だ。 「動くぞ、環生…」 「うん…」 なるべく体を密着させたまま、ゆっくり腰を動かしていく。 狭くて熱くて潤んだ環生の中は、甘えるように絡みついてきて離さない。 「んっ…ぁ…」 張り詰めた先で中を押し拡げながら、奥の敏感なところをつっついてやると、すぐに感じ始める環生。 体をビクビクさせながら、俺の腰に脚を絡めてさらに快楽を得ようとする貪欲さ。 恋人と体の関係を持つようになった今でもまだ環生に求められる事が嬉しい。 熟知している環生のお気に入りのペースと角度で中を撫でるように擦る。 カリでふっくらした前立腺を引っかくと、あっと言う間にドライで果てた。 「もう…イッちゃった…」 俺に抱きついたまま、はふはふ…と呼吸を繰り返す環生。 うっとりした瞳、しっとりした肌。 環生の恋人のアイツも…こんな環生を知っているんだろうか…。 環生とアイツがどんなセックスをしているかは知らない。 …が、きっと環生は全部を見せていない気がする。 環生はアイツを愛しているから。 こんなエロエロ環生の本気を一気見せしたら、きっとアイツは驚くだろう。 だから引かれないよう、相手のペースに合わせて遠慮して加減しているはずだ。 環生はアイツに嫌われるのが怖いんだ。 俺の役目は、そんな環生の欲求不満を解消してやる事だ。 素の環生を知っている俺はどんな環生を見ても引かないし嫌わない。 俺との関係で失う物もないから、取り繕う必要もない。 安心して好き放題振る舞えばいい。 心と体を全解放して、本能のまま感じて欲しい。 それを言葉にするのは照れ臭いから、その分丁寧に環生を抱く。 俺の事を理解していて、察しのいい環生なら気づくはずだ。 「柊吾…ありがとう…」 嬉しそうに微笑んだ環生は、はむっと俺の耳たぶを噛んだ…。

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