〜side.柊吾(しゅうご)〜 「あぁっ…柊吾、そこ…んんっ…」 上体を下げた四つん這いになって俺に身を任せる環生(たまき)はいつも以上に大悦びだ。 両手で骨盤のあたりをつかみながらとろとろの中をかき回すと、環生の尻がプルプル揺れる。 全体的に華奢なタイプなのに、尻は割とボリュームがある。 細い腰から尻にかけてのゆるやかなラインや、誘うように揺れる腰はたまらなくエロい。 感じすぎて脚がガクガクになった環生を抱き抱えるようにして2人で横になった。 体勢を変える時に軽く中でイッた環生はもうふにゃふにゃだ。 腕の中にすっぽりおさまった環生の髪が鼻先をくすぐる。 汗をかいた環生の頭のにおい。 甘いような環生特有のにおいを嗅ぐと満たされる。 後頭部に何度かキスをすると、くすぐったそうにしながらも俺の腕に頬ずりをして甘える。 俺を受け入れたままの環生は、まだ続きを欲しそうにキュ…キュ…と俺の昂ぶりを刺激する。 可愛いな…環生…。 アイツもこんなに可愛い環生を見たんだろうか。 俺が知っている環生より可愛かったんだろうか。 そう思ったら急に胸が苦しくなった。 嫉妬とか独占欲とかドロドロした感情とはまた違ったもの。 ただ無性に淋しくて…環生が恋しくて涙で視界がにじんだ。 どうしていいかわからないまま、きつく環生を抱きしめた。 「柊吾…？」 俺の異変に気づいて振り返った環生。 瞳には困惑の色が見えた。 「悪い…何でもないんだ」 「…何でもない人はそんな淋しそうな顔しないよ」 そう言うと、環生は俺の腕に抱きつきながらそっと体を離す。 俺の両手をぎゅっと握ってうなずくと、ベッドの真ん中に座るように促した。 「よいしょ…っと」 慣れた様子で俺の膝に乗ってきた環生は、自分で俺自身を挿入して対面座位になる。 ニコッと微笑んだ後、俺の頭を包み込むように抱きしめた。 「今は…柊吾の環生だよ」 柊吾がそう言ったのに…と、優しく頭を撫でられる。 まるで子供をあやすみたいに。 「……」 こんなの環生を困らせるだけだ。 さっきまで環生の足りない分を埋めたいと本気で思っていたのに、今は環生に心の隙間を埋めて欲しい。 側にいて抱きしめて欲しかった。 「頼りになる柊吾もいいけど、甘えん坊な柊吾もいいね」 環生は俺の背中をトントンしたり、耳を甘噛みしたりして俺を甘やかす。 環生の胸に頭を預けたままぼんやりしていると、だんだん下半身の力が抜けていく。 「続き…また今度にする？」 きっと中の圧迫感がなくなってきたのを察した環生の優しい声音。 今、環生と離れるのは嫌だ。 まだ環生と繋がっていたい。 「嫌だ、今からする」 環生の腰をグッと抱き寄せると、環生がふふっと笑った。